請願第1号 (平成09年) 消費税の五%への増税中止を求める意見書提出についての請願
受理日:平成09年3月4日
付託委員会:総務
議決日:平成09年3月27日
議決結果:不採択
益田 牧子
請願第一号
消費税の五%への増税中止を求める意見書提出についての請願
主 旨
消費税の五%増税は中止すること。
理 由
消費税の五%への増税に対して先の総選挙結果からも明らかなように、国民はあらためて「消費税増税反対」の民意を明らかにしました。総選挙直後のNHK世論調査でも六四%の国民が消費税増税に反対しています。特に選挙で当選した議員の七割(三四七人)が増税反対・凍結あるいは「行政改革」を行ってからと公約しています。さらに全国で六〇〇を超える地方議会で増税反対の決議をしています。
いま、次々と明らかとなった厚生省汚職事件は、本来国民の生命と健康を守るべき行政分野まで、政治家や官僚、一部の大企業によって税金や公金が不当に横取りされ、福祉が犠牲にされていたことを示すもので従来のゼネコン汚職以上に不信と怒りが広がっています。福祉を食い物にしながら税金で私腹を肥やし、その一方で消費税増税など許されるものでしょうか。
こうした国民共通の怒りは、「消費税増税中止を求める署名」のこれまでに例を見ないほどの急速な広がりに示されています。この三ヶ月間の間に全国で八〇〇万人、熊本県下でも一〇万人を超える署名が国会に提出され、引きつづき署名運動は加速して全国に広がっています。
そもそも消費税導入の時に政府税制調査会会長は、「この消費税は高齢者福祉の財源」として導入することを国民にアピールしました。しかし消費税導入以来七年間に徴収された消費税のうち国庫に入った税額は三一兆円で高齢者福祉に使われた額は一兆八千八百億円、全体の六%にしか過ぎません。明らかに高齢者の為、は偽りの看板であったことが証明されました。
消費税は所得の低い人ほど負担が重い不公平な税制です。消費税は税率一%あたり二兆五千億円となり五%への税率アップで五兆円、特別減税廃止で二兆円、医療保険改革で二兆円、なんと合計九兆円、四人家族で三〇万円の国民の負担増になります。併せて消費税の税率アップは財政困難に陥っている地方自治体の財政にとっても多大の負担増を招きます。いまだに不況は深刻な影響をもたらし、増税は国民の消費購買力を減退させ、不況に一層拍車をかけることにもなります。
以上の理由から貴議会におかれましても、市民生活を守る立場からご審議いただき、ぜひ政府、関係省庁へ意見書の提出をお願いします。