請願第3号 (平成10年) 熊本市立ユースホステルの「廃止」撤回を求める請願
受理日:平成10年3月5日
付託委員会:教育民生
議決日:平成10年3月25日
議決結果:不採択
益田 牧子
請願第三号
熊本市立ユースホステルの「廃止」撤回を求める請願
主 旨
一 熊本市立ユースホステルを存続すること。
二 熊本市立ユースホステルを改修すること。
三 熊本市立ユースホステルの施設と利用方法について広く知らせること。
四 熊本市立ユースホステルの施設と利用方法について市民や青年、利用者の意見をもとに必要な工夫をくわえること。
理 由
熊本市は、三月定例議会において、財政危機を理由としたユースホステルに関する条例の廃止の提案を行いました。
しかし、ユースホステルは『青少年の旅をしたいという願いを、安全に楽しく、しかも経済的にも有意義なものとなるよう考えられたシステム』であり、泊まりあわせた全ての青少年が、人種、宗教、性別、イデオロギーの差別なく、友情を深める機会がもてる良さがあり、他の宿泊施設には取って代わることの出来ない貴重な役割を担っています。
また、インターネットでは、国内だけでも多数のホームペ
ージが活発に情報交換をおこなっており、市内の二つの大学においてもユースホステルサークルが活動するなど、今でも旅をする青少年を引きつける魅力をもった施設と言えます。
さらに、熊本市立ユースホステルを廃止することは、市民にとっても海外からの旅行者にとっても、重要な国際交流の機会を失うことになり、国際交流をすすめる熊本市の方針とも矛盾しています。
実際に、宿泊者数は、最盛期の半数になったとは言え、昨年度だけでも国内外の二七〇〇名の青少年が利用しています。また会合場所としても利用されるなど住民にとってもなくてはならない施設となっています。まして、国体を目前にひかえ青少年の交流も増える時期に廃止するとは納得のいかない話しです。
市は、廃止の理由を『赤字経営』としていますが、ユースホステルは、青少年の教育や研修、交流の場としての発展こそが求められており、そもそも営利を追求する施設ではありません。
以上の理由で熊本市立ユースホステルの『廃止』を撤回するよう請願致します。