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請願 審査結果一覧表

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件名

請願第7号 (平成11年) 「組織的犯罪対策法」の制定に反対する意見書採択を求める請願

受理日

受理日:平成11年6月11日

付託委員会

付託委員会:総務

議決結果

議決日:平成11年6月21日
議決結果:不採択

紹介議員

益田 牧子

内容

請願第七号

   「組織的犯罪対策法」の制定に反対する意見書採択を求める請願

 主 旨
  政府が今国会で成立を目指している「組織的犯罪対策法」三法の制定に反対する意見書を採択されますよう請願致します。
  
 理 由
 政府は、「組織的犯罪対策法」三法(「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益などの規制などに関する法律案」「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案」「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」)の成立を目指しています。
 「盗聴法」といわれるこれら三法案については、日本弁護士会や日本ジャーナリスト会議がいち早く反対の声明を出し、札幌市や鹿児島市をはじめ多くの地方議会がすでに反対の意見書を採択しています。
 なぜなら憲法二十一条二項は「通信の秘密は、これを侵してはならない」と明確に定めているのに、これら三法案は捜査当局による電話などの盗聴を合法化するものであるからです。
 これらの法案は、オウム真理教や暴力団などによる薬物・銃器などの取引、不正な権益の獲得を取り締まることを理由にしていますが、それらの暴力集団の犯罪の取り締まりは、現行法の厳正な適用で十分防止できるはずです。
 むしろ善良な一般国民のプライバシーが侵害され、普通の電話だけでなく、携帯電話、ファックス、パソコン通信までが「犯罪にかかわる恐れあり」と盗聴される危険性があります。
 現に、政府は国会の趣旨説明で「通信傍受が必要か否かは、犯罪類型、罪種とは関係ない」「一連の犯罪行為を全体として傍受する」と述べ、複数の犯罪行為にかかわる通信の傍受をひとつの令状で間に合わせるとしています。
 しかも、二人以上の共謀による犯罪の疑いがあれば、被害者を特定できなくても被害者側の電話まで盗聴できるという法案です。
 これでは、私たちが知らない間に、警察や検察によって勝手に通信を盗み聞きされることになり、安心して電話をかけたり、ファックスやパソコン通信を行うこともできなくなります。
 ましてや、一九九七年、警察による日本共産党国際部長、現参議院議員緒方靖夫宅盗聴事件で、東京高裁は神奈川県警による組織的盗聴がおこなわれていた事実を厳しく断罪しました。しかし、警察は一切謝罪しないばかりか、確定した判決で認定した盗聴の事実さえ認めていません。マスコミでも「捜査機関に対する抜きがたい不信感」があり、「立法の前提である過去の行為に対する反省と再発を防ぐ具体化の表明」(二月九日 朝日)等を求めています。そのため国会でも、超党派の議員により盗聴合法化案の成立を阻止する動きが強まっています。
 つきましては、貴議会におかれましては、憲法にうたわれた基本的人権とプライバシー擁護の立場で同法案に反対する意見書を採択していただきますよう請願致します。

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