請願第12号 (平成12年) 熊本市に於ける中学校歴史教科書採択制度運用の改善に関する請願
受理日:平成12年12月8日
付託委員会:教育市民
議決日:平成12年12月20日
議決結果:採択
嶋田 幾雄
請願第一二号
熊本市に於ける中学校歴史教科書採択制度運用の改善に関する請願
主 旨
単独採択地区となっております熊本市教育委員会が行う、市内の義務教育諸学校において使用する教科書の採択について、その適正且つ公平な実施を図るため、同委員会におかれては、次の三点を重視して採択を行っていただきたく、ここに請願致します。
一 教科書の採択に当たっては、あくまでも「学習指導要領の目標に基づいた内容の比較検討」を基本とすること。
二 教育委員会の下部機関(選定委員会・調査委員会など)が答申を行う場合、絞り込みを行わないこと。
三 選定委員等については、教育委員会の教科書採択決定後、委員の氏名の公表を行うこと。
理 由
中学校義務教育の教科書採択事務は、次代を担う子供達を育てる上で、極めて重要な公務ですが、この採択事務が適正公平に行われることは、私たちにとって大きな関心事でございます。また、教科書採択は教育委員会の最も重要な任務の一つです。
特に、現在、全国で採択されている中学校用教科書社会(歴史的分野)は、近代史の歴史的事象の記述に差が見られ、扱い方によっては児童生徒の歴史的認識を誤らせることも考えられます。
学習指導要領によれば、「歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を世界の歴史を背景に理解させ、それを通して我が国の文化と伝統の特色を広い視野にたって考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる。」と、はっきりと示してあり、そのような授業の展開を期待するものです。
今こそ、先人が築き上げてきた日本とそれぞれの地域の伝統と良心を教える中学校用教科書社会(歴史的分野)の採択が望まれます。
私たちは、このような中学校用教科書社会(歴史的分野)により、次代を担う子供達が、日本の歴史を学び、それぞれの地域に生まれた喜びを知り、日本への、また、地域への誇りを後世に引き継いで貰うことを心より願っている次第です。