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請願 審査結果一覧表

詳細情報

件名

請願第13号 (平成13年) 介護保険制度の改善を求める請願

受理日

受理日:平成13年9月7日

付託委員会

付託委員会:保健福祉

議決結果

議決日:平成13年9月19日
議決結果:不採択

紹介議員

益田 牧子

内容

請願第一三号

   介護保険制度の改善を求める請願

 主 旨
  一 六五歳以上の介護保険料を半額にする措置を続けるように国に要請すること。
  二 低所得者など保険料・利用料を免除・軽減すること。
  三 介護老人福祉施設(特養ホーム)の待機者については市が責任を持って解消に努めること。

 理 由
 介護保険がはじまって一年半になろうとしています。政府は介護保険制度は「順調に推移している」といっていますが、果たしてそうでしょうか。
 全日本民主医療機関連合会が全国で二万人を超える介護保険利用者の実態調査をおこなっていますが、このなかで介護保険の深刻な実態が明らかになっています。
 介護保険で負担が増えたと答えた人が七五%にものぼっています。増えた額の平均は一人当たり一万百円です。そのため全体で約半数の人が「非常に負担」、「やや負担」と答えています。支給限度額に対する利用率は、全体で約四割にとどまり、低所得者になるほどサービスの利用率が低くなっています。政府の調査でも支給限度額に対する利用率は四二%という結果がでています。
「自己負担が増えたのでサービスを減らさざるをえない」と答えた人は四八%もいます。「支給限度額が低い」、「サービスが使いにくい」、「使いたいが、サービスそのものが不足している」など、介護保険制度上の問題点や基盤整備の遅れなどが指摘されており、これらの要因が組み合わさって四割前後の低い利用率になっているものと考えられます。
 六五歳以上の第一号被保険者の介護保険料は、一年間の半額軽減措置がなくなり、今年の十月から全額徴収になります。保険料の額は二倍になり、一年間に支払う保険料でみると二〇〇一年度は前年度の三倍となり、たいへんな負担増です。
 政府は全国の特養ホームの待機者数をまったく把握しなくなっていますが、調査した県では特養ホームの待機者が増えていることが明らかになっています。痴呆の高齢者では介護度が低く判定され、必要なサービスが受けられなくなって状態の悪化がみられています。
 全国の自治体では、このような深刻な実態を放置できないと、保険料や利用料の減免など、独自の取り組みをおこなうところが広がってきています。
 減免制度を実施した自治体では、介護保険の利用者が増えており、実際に東京の武蔵野市では、減免実施前と比べて介護保険の利用が約三倍に増えています。このことは介護保険制度を良くしていくためには、減免などの施策をとることが不可欠だということをはっきりと示していると思います。
 以上より私たちは介護保険制度の改善について上記の項目を要請します。

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