請願第3号 (平成25年) 北区・龍田出張所の総合出張所への昇格と、北区・旧北保健福祉センターの業務復活を求める請願
受理日:平成25年2月25日
付託委員会:企画教育市民
議決日:平成25年3月26日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
「日本一暮らしやすい」政令市を掲げて、二〇一二年四月一日政令市・熊本はスタートしました。
しかし、それとは裏腹に「日本一暮らしにくい町」となった龍田五校区(龍田・弓削・楠・楡木・武蔵)について、次の改善を求めます。
一 龍田出張所の総合出張所への昇格を求めます。
二 旧北保健福祉センターの全業務を復活させ、住民のために大いに活用してください。そのために恒常的に人員を配置し、業務の大幅拡大を求めます。
三 政令市スタート一年後の見直しの際、保健福祉センターに対するアンケートを実施して下さい。
理 由
一 植木の北区役所と龍田五校区は北区の両端にあります。
区役所には福祉センターが併設されましたが、そこを必要とする住民は、はるばると時間と費用をかけて行かねばなりません。
市の取り扱い窓口は、植木の北区役所以外にもありますが、給付にかかわることについては植木の区役所まで行かねばならず、高齢者、障がい者、病人にとってはとても困難なことです。市は、手続きについては「どこの区役所でもいい」と喧伝されていましたが、実態は植木区役所へ行くように指示されています。
区バスは走っていますが、植木の北区役所まで長時間バスに揺られ、そのうえ便数がすくないため、区役所に通うのは一日がかりの仕事となります。体力に自信のない人は、とても行くことはできません。
地域の高齢者はみんな、近くで済むようにしてほしいと願っています。
このような状況ですので、まず龍田出張所は、取り扱い業務の格段に多い、総合出張所へ昇格させてください。
二 政令市スタート後、福祉センターは植木の北区役所に併設されました。
旧北保健福祉センターは、健康センター清水分室となり、業務が大幅に縮小され、乳幼児健診以外はほとんど使われていません。
植木区役所へは車で往復九〇分はかかり、区バスを利用すればもっと長い時間がかかるところです。住民が行くにも、職員の方がこちらに出向いて来るにしても、移動に時間と経費がかかりすぎます。
清水総合出張所、龍田出張所管轄へは、ここを拠点にすれば片道一五分で移動でき、住民にも職員の方にも負担がかからず効率的です。
四月以降、毎月の「市政だより」には、次の案内が掲載されています。
■精神障がい者サロン 無料 ○月○日 場所・・北区役所 一階会議室
■専門医による心の健康相談 無料 毎月一回 場所・・北区役所 一階相談室
これを見て私たちは、市のやり方に悲しくなりました。
通うのが困難な人たちを、こんな遠くまで行かせる、市の対応の冷たさに、です。
一例として、これは障がい児をもつお母さんの話なのですが、手続きに際して、北保健福祉センターのときには、清水までバスで子供を連れていくことができていた。しかし、植木に移ってからは、手続きのために仕事を休み、また車の運転ができないので(障がいのある子供にとって長時間のバスでの移動は無理)、車の運転のためご主人にも休みをとってもらい、二人がかりで植木の区役所まで行く必要に迫られている、とのことです。
このように、弱い立場の人ほど、困難な思いをして植木まで通っています。
「日本一暮らしやすい政令市」の基本は、心あたたかい政令市でなければならないと思います。そこから、思いやる、支え合う町へとつながっていくと思います。
従いまして、旧北保健福祉センターで行われていた、老人福祉部門、精神部門、子育て部門(児童虐待など)を、現在の健康センター清水分室にすべて復活させてください。
三 政令市スタート一年後には、総合出張所、出張所や、福祉センター等を見直し、よりよい改善をお願いします。
市議会としても、住民の声をお聞き取りくださり、是非お力添えくださいますようお願いもうしあげます。
右、請願いたします。