請願第17号 (平成24年) 桜町再開発事業への熊本市の参加の取りやめを求める請願
受理日:平成24年12月4日
付託委員会:特別
議決日:平成24年12月25日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
「花畑町再開発」は頓挫したのにその反省や総括もないままでの総事業費が五〇〇億円もかかる「桜町再開発」への熊本市の参加はやめること。
理 由
十一月二十七日、十二月定例市議会を前に、熊本市議会全員協議会が開かれ、これまで市が力を入れて取り組んできた「花畑町再開発」の断念、産業文化会館を取り壊し、隣地を購入して、「広場」をつくる計画が発表されました。一方で、桜町再開発は、最優先で取り組んでいくようです。しかも、三〇〇〇人収容の大会議場(コンベンションホール)をつくる計画は拡大され、三〇〇〇人収容の多目的ホールだけでなく、二〇〇〇人収容の固定席のメインホールを合わせて整備、それに二〇〇〇uのイベントホールもつくられます。巨大なコンベンション施設の様相です。
一 花畑町も桜町も、住民への説明責任も果たされていない、住民合意もない・・・住民不在の計画であり認められません。
二 耐用年数が二〇年も残っている産業文化会館を取り壊すのは「もったいない」です。
三 産業文化会館横の民間駐車場は残したまま、産文との間にある二つのビルと用地を購入しても、将来駐車場にビルでも建てば、中途半端な広場になります。それなのに、なぜ用地買収を急ぐのでしょうか。
四 桜町再開発に二〇〇〇人収容の固定席ホールをつくるといいますが、一〇〇〇から二〇〇〇人程度のホールは、市民会館大ホールや県立劇場コンサートホール・県立劇場演劇ホールなど、いくつもあります。
五 五〇〇〜七〇〇席の固定席中規模ホールが熊本市にはありません。中規模ホールは、森都心プラザに約五〇〇席のホールがありますが、可動席の多目的ホールで、音響や舞台の広さなど、音楽・演劇の上演などには不十分です。多目的でなく、「無目的ホール」です。
問題だらけの産業文化会館取り壊しと桜町再開発へのMICE施設の整備です。中心市街地の街づくりは、市民が理解できるような丁寧な説明をして、合意を得てすすめることが必要です。現在市がやっているように、市民への説明責任も果たさず、民間事業者の言いなりになってすすめるべきではありません。
五〇〇億円にものぼる巨大事業に熊本市も参入すれば、市の負担も数百億円規模になり、新たな血税の投入で、市民生活への影響も必至です。住民合意のない巨大なコンベンション施設整備をすすめるのでなく、市民の大切な財産である「産業文化会館」を直ちに再開して大切に使っていくことを求めます。