請願第3号 (平成23年) 熊本市市民参画と協働の推進条例(案)が十分な議論によってより良い条例に成ることを求める請願
受理日:平成23年2月25日
付託委員会:教育市民
議決日:平成23年3月16日
議決結果:不採択
松野明美(取り消し許可)
主 旨
一 議会は、二元代表制のもとで住民の代表として、条例修正等の行政に対するチェック
機能の発揮と住民の利益を守る役割があります。
今回の条例(案)とパブリックコメントは、市民から提出された意見・提案がほとん
ど反映されていません。議会と議員によって、パブリックコメントを精査し、真に市民の意見・提案が「条例(案)」に反映され、公正・透明で市民に納得・信頼されるパブリックコメント制度に仕組みを変え、拡充されることを求めます。
二 議会が二元代表制のもとで行政に対するチェック機能を十分発揮すると同時に、最高
規範性を持つ自治基本条例第三八条に立脚して「熊本市市民参画と協働の推進条例(案)」
の条文を具体的に分析し、かつ十分議論することにより、情報共有を前提とした市民参
画と協働が拡充され、かつ保障される条例の制定を目指すこと。
理 由
行政は市民の意見提出に対して「意見の反映については行政が責任を持って判断するもの」と説明しています。
その結果が
@オンブズマン条例案は、一件三文字「相互の」を削除しただけ(〇・七%)
A参画と協働の推進条例案は八件で、例えば第二章の市民参画では、第五条で「市の」が、第八条で「市長等は」が追加された文言です。
市民が修正・加筆・削除を求めた意見は「オンブズマン条例案」では一四一件中一一七件(八三%)、「参画・協働の推進条例案」では一三〇件中八二件(六三%)で、そのほとんどは「条例案」に反映されていません。パブリックコメント制度が機能不全に陥っているのが現状です。
パブリックコメント制度の改善は、議会の二元代表制によって法的に条例的に義務づけられている行政へのチェック機能が発揮され、行使されることによってのみ可能であると考えます。つまり議会と議員の果たす役割が決定的に重要なのです。それによって市民の議会への期待と信頼は高まり、議会と議員の権威は不動のものとなるものと期待しています。
この条例(案)がより良いものになること、拙速ではなく、十分な議論を得て、市民の納得のいく、情報共有を前提とした「熊本市市民参画と協働の推進条例」が制定されることを切に望みます。
右請願いたします。