請願第11号 (平成22年) 熊本市国民健康保険制度をよくするための請願
受理日:平成22年9月2日
付託委員会:保健福祉
議決日:平成22年10月6日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
一 国民健康保険料を引き下げること。
二 資格証明書、短期保険証の発行及び、留め置きをやめること。
三 国庫負担の引き上げを国に要望すること。
理 由
今、熊本市の国保加入世帯の八割が年所得二〇〇万円以下で、多くが無職、賃金の低い労働者、自営業者や高齢者の人たちです。保険料の算定は所得額が二〇〇万円(四〇代の両親と一〇代の子供二人)で三九万円を超える金額になっており払いたくても払えない世帯が増えています。
保険料の支払が遅れている世帯のペナルティとして発行されている短期保険証(三ヶ月、六ヶ月)は二万世帯にもなり全国でも突出しています。又、窓口での治療費全額負担の資格証明書も約五〇〇世帯になっています。さらに、保険証の期限が切れても支払ができないため、新しい保険証が受け取れず窓口に留め置かれて実質無保険の世帯が約八〇〇〇世帯にもなっています。保険料が高すぎ払えない世帯が増え病気になっても受診を我慢し、受診したときには手遅れになったと思われる事例が報告されています。
私たちは熊本市の国民健康保険財政への国庫補助金を一九八四年の水準に引き上げるように強く国(政府)に働きかけるとともに一般会計からの繰入金の増額で国民健康保険料を引き下げるべきだと考えます。そして滞納を理由にした短期保険証や資格証明書の発行をやめ速やかに保険証を届けること、保険料の減免制度を充実させ、国民健康保険法第四四条の適用で医療費の窓口負担を軽減することが求められています。
国民健康保険は、憲法二五条の社会保障の理念にもとづくいのちと健康を守る国民皆保険の土台です。国民健康保険の負担と給付水準は共済や組合、協会けんぽ等の各種健康保険と密接に関連・連動しており、国民健康保険の改善は、日本の医療保障全体を底上げすることであり、市民・国民の共通の課題です。
熊本市の国民健康保険制度を誰もが安心して医療を受けられる制度として確立させるために上記の内容について国に対する意見書、及び熊本市へ実施するようにはたらきかけてください。