請願第1号 (平成21年) 「無保険の子ども」の解消と減免制度の運用改善に関する請願
受理日:平成21年3月2日
付託委員会:保健福祉
議決日:平成21年3月25日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
一 十八歳以下の子どもがいる世帯に対しては、資格証明書、短期保険証に係わらずただちに保険証の未交付状態を解消し、正規の保険証を交付すること。
二 資格証明書の発行をなくすこと。また全国一と言われている機械的な短期保険証の発行をやめること。
三 派遣、期間従業員など契約満了に基づく失業に対しても、収入が減少した場合、減免が適用されるように「運用」の改善をすること。
理 由
貴職におかれましては、市民の健康増進のために日夜ご尽力されていることに敬意を表します。
さて、厚生労働省は昨年十月三十日に「資格証明書の発行に関する調査」の結果等について公表しました。それによると実に全国で三万二九〇三名(資格証明書のみ・中学生以下)もの無保険状態の子どもがいることが判明しました。
この問題は社会問題化し、改善を求める世論の広がりで国に於いても昨年末、法律改正が行われましたが、熊本市もこの趣旨に添って資格証明書世帯だけでなく、すべての子どもの無保険状態をただちに解消すべきです。
熊本市でも改善に向けた取り組みは始まっていますが、約一五〇〇人もの子どもたちが無保険状態に置かれており、すべての子どもたちの無保険状態を解消するという点では甚だ立ち後れており、法律改正の趣旨にも反するものです。
資格証明書の発行や短期保険証により未交付になっている世帯の子どもが受診の際にいったん医療費の全額自己負担を迫られることは、本来医療を無差別平等に受けることが出来る子どもの権利が奪われた状態で放置されているということであり重大な問題と考えます。これは、国民健康保険法はもとより児童の健やかな育成を定めた児童福祉法にも反するものです。
熊本市は一刻も早く、このような事態を解消すべきであり子どもの権利を保障すべきです。以上の項目について改善・充実を図られるよう請願します。