請願第9号 (平成19年) 費用弁償の実費支給もしくは廃止を求める請願
受理日:平成19年8月27日
付託委員会:付託せず
議決日:平成19年9月4日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
費用弁償の実費支給もしくは廃止。
理 由
熊本市の財政状況を考えたとき、議会として経費削減に取り組むことは当然のことと考えます。
公共交通機関が発達した現在、費用弁償は、一般的に支払われる交通費に比べて高額なものとなっています。議会に出席することは議員の職責ですから、日当としても説明がつきません。
熊本市の八千円というのは中核市の中で一番高くなっており、他市町村では引き下げだけでなく、廃止したところも増えてきています。
中核市でいえば、距離基準で運用しているのは秋田、郡山、姫路、岡山、倉敷、下関、高松、高知の八市で、廃止したのは船橋、横須賀、相模原、長野、東大阪、豊田、豊橋、岡崎、高槻、奈良、長崎と十一市となっています。
政令市でも大阪、堺、新潟、さいたま、横浜、札幌(九月から予定)の六市が、九州の県都では佐賀市が廃止しています。
また群馬県は「送迎しているのに費用弁償するのはおかしい」と条例を改正し、二〇〇七年一月から支給をやめており、東京都も送迎される場合は、費用弁償しないことを会派間で申し合わせています。地方行政に詳しい千葉大学法経学部の新藤宗幸教授(行政学)は「公用車で送迎しているのに議会まで行く経費を支払うのは、あまりにも市民感覚とかけ離れている。実費支給にしていない自治体は是正すべきだ」と指摘しています。
このように日本全国で市民の声に応えて、費用弁償は実費支給もしくは廃止に動いています。熊本市議会においても、他都市に遅れることなく、さらに進んで廃止するというのが市民の大多数の感覚なのではないでしょうか。