請願第8号 (平成18年) 消費税の増税に反対する意見書の提出に関する請願
受理日:平成18年12月11日
付託委員会:総務
議決日:平成18年12月27日
議決結果:不採択
益田牧子
主 旨
一 消費税増税は行わないこと。
理 由
十二月一日、政府税制調査会は新メンバーで総会を開き、二〇〇七年度税制改正の答申を安倍首相に提出しました。これによると減価償却制度の見直しをはじめ企業関連の税制は軒並み減税、一方、生活関連の税制は個人住民税の均等割りの引き上げなど増税路線を打ち出しています。さらに、今後の検討課題として、法人実効税率の引下げが提起されています。
消費税については、言及されていませんが、政府は去る七月の「構造改革」の基本方針で消費税の「社会保障目的税」化の方向を検討課題としており、政府税調本田正明会長も記者会見で「消費税も検討課題に入っている」事を明言しています。〇七年度は、企業減税をさらに強化しながら消費税論議を国民の目から外し、参議院選挙が終わる〇七年後半に本格的論議に移るものと考えられます。
いま、国民全体の所得は下がり続け、生活保護受給世帯は一〇〇万世帯を突破し「貯蓄ゼロ」の世帯は二三・八%と貧困の広がりは深刻です。すでに定率減税の半減や、「公的年金等控除」の縮小と「老年者控除」の廃止による増税が庶民に重くのしかかってきていますが、低所得者へのこれ以上の負担増は景気の低迷を招き、貧困と経済格差をさらに広げることは必至と考えます。
いま必要なことは無駄な大型開発や五兆円にものぼる軍事費を削り、大企業・大資本家への行き過ぎた減税を見直すことこそ急務ではないでしょうか。それなのに国民の関心をそらしながら、国民生活に重大な結果を招く消費税増税を企むことは言語道断だと言わなければなりません。
住民の暮らしや家計を守るため、今こそ地方議会が政府にもの申すときではないでしょうか。政府並びに関係省庁に対し請願主旨の意見書を提出して頂きますよう請願します。