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請願 審査結果一覧表

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件名

請願第16号 (平成08年) 激増する農畜水産物に対する緊急輸入制限(セイフガード)の発動を求める請願

受理日

受理日:平成08年12月5日

付託委員会

付託委員会:経済

議決結果

議決日:平成08年12月18日
議決結果:不採択

紹介議員

益田 牧子

内容

請願第一六号

   激増する農畜水産物に対する緊急輸入制限(セイフガード)の発動を求める請願

 主 旨
  輸入急増から、日本の農業と国民の食糧を守るため、ただちに激増する農畜水産物について緊急輸入制限を発動するよう国に対し、意見書を提出されることを請願致します。

 理 由
 輸入自由化政策、円高の中で、野菜、果物、畜産物、水産物の輸入が激増しています。
 野菜はこの三年間に玉ねぎが七倍、ブロッコリー三倍、椎茸五倍、里芋十六倍、にんじん・カブ十八倍、ショウガ二・二倍、ニンニク二倍、蓮根、ごぼうなど生鮮野菜の輸入が激増し、その結果生産者価格が暴落し、九十五年十一月には農水省の調査でキャベツなど農家の手取りがマイナスになっているように、収入は軒並み減収となり野菜農家は悲鳴をあげています。果物でもミカン五十倍、リンゴ百倍、栗三倍、ミカン缶詰二・七倍、リンゴジュース二・七倍などジュース類の激増で、価格が低落、畜産でも、牛肉自由化以降で牛肉二倍以上と激増、豚肉、鶏肉、チーズ等の輸入も急増した結果、牛肉の価格などが暴落し畜産農民の離農があいついでいます。水産物でもサケ・マスの輸入でサケの浜での価格が三分の一に下がるなど、水産物の輸入激増は漁民の生活を苦しめています。
 WTO協定の「セーフガード協定」では、農産物でも工業製品でも特定の品目の輸入が急増し、輸入国の産業に重大な損害を与え、また恐れがあるときは、輸入制限や関税の引き上げができることを認めています。
 輸入の急増で、農業が重大な損害を受けていることは誰が見ても明らかであり、ただちに、この「セーフガード協定」を発動して、緊急輸入制限をするべきです。
 アメリカ、EC、カナダ、オーストラリアなどでは一九五〇年から一九九三年の間に、この「セーフガード」を合計一四七回も発動して、自国の農業や産業を保護してきました。
 農産物の輸入激増と他国の発動で最も影響を受け、離農まで余儀なくされているのに、農民や農業を守るための「一般セーフガード」を政府は一度として発動していません。「対抗措置」が心配とか「譲許措置」が必要とかいっていますが、WTO協定では三年間対抗措置は禁止されているし、譲許措置も不要であり、発動はしやすくなっています。それなのに政府は発動をしないばかりか、むしろ海外進出や輸入の拡大をはかり、産地の救済を放置しているのは大問題です。これでは食糧自給率は低下し、国民の食糧の安定供給と安全を守ることはできません。
 上記、請願いたします。

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