請願第14号 (平成08年) 医療保険制度の改悪をやめ、誰もが安心してかかれる医療の充実を求める請願
受理日:平成08年12月5日
付託委員会:教育民生
議決日:平成08年12月18日
議決結果:不採択
益田 牧子
請願第一四号
医療保険制度の改悪をやめ、誰もが安心してかかれる医療の充実を求める請願
主 旨
次の事項について政府に意見書を提出してください。
一 患者の負担増につながる健保・共済本人二割窓口負担、被扶養者などへの新たな保険料負担、老人保健の患者窓口負担の定率化、薬代などでの保険給付の制限などを行わないこと。
理 由
貴職におかれましては日々医療福祉の向上のためご尽力のことと存じます。
今、住民の中には不況が続く中、失業や保険料の支払いができず、病気になっても病院に行けない、保険証はあっても一部負担や差額ベッドなど窓口負担金の増大で入院もできない、自覚症状はあっても我慢し、重症化してから受診するなど、本来あってはならない事態が進行しています。
十一月二十七日厚生省の諮問機関である医療保険審議会は「今後の医療保険制度のあり方と平成九年改正について」と題する建議書を厚生大臣に提出しました。その中で平成九年度に行うべき「改革」として@健保本人の負担を現行の一割から二割にする。A老人保健の窓口患者負担を定額制から定率一割ないし二割にする。B薬剤費を三〜五割自己負担とする等の内容となっています。
この建議書は医療にかかる患者・国民の負担を大幅に増やし、医療機関の医師を減らし、医療費を抑制することを目的としているものです。医療を受けられない現状をふまえることなく、憲法第二十五条に述べられている医療・社会保障に対する国の責任を放棄した内容になっています。もし、この建議書の考え通りに医療制度が改悪されるならば、まさに「命の沙汰も金次第」という事態になりかねません。
いま、国民が求めているのは医療・福祉など社会保障制度の改善充実です。安心して医療を受けられることをはじめ、「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことができるように、社会保障全体の水準を引き上げることが必要ではないでしょうか。
つきましては、医療保険制度の充実を求めて、上記主旨の通り請願いたします。