請願第2号 (平成04年) 「労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言」についての請願
受理日:平成04年6月5日
付託委員会:総務
議決日:平成04年6月16日
議決結果:不採択
森田 粹彌
請願第二号
「労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言」についての請願
主 旨
市議会にたいし下記のことを請願いたします。
記
一 「労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言」を採択され、国への要望をはじめ、市として「ノー残業デー」をはじめ労働時間短縮への積極的な啓発広報を行っていただきたい。
(仮称)「労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言」案を添付します。
二 熊本市でも「完全週休二日制の本年度早期実施」をめざして、市民サービス確保のための条件整備と市民への週休二日制の普及のための積極的な努力を行っていただきたい。
理 由
わが国の労働時間は、欧米諸国に比べ年間約五百時間も長いことが指摘され、国際的な批判の的になっています。平成三年の熊本県内のサラリーマンの総実労働時間は全国平均を八十三時間上回る二千九十九時間で、全国第二位の長時間労働県という実態が労働省の調査で明らかになっており、時短の流れにとり残されていることが浮き彫りになっています。
長時間過密労働は過労死をも生み出すほど働く者の健康を破壊し、家庭生活や地域社会活動にも歪みをもたらしています。各方面から労働時間短縮が強調され、政府も「一九九二年度までに年間一八〇〇時間」への労働時間短縮を一九八八年に「経済運営五ヵ年計画」で閣議決定し国際的公約としています。そのもとで昨年八月、人事院の「完全週休二日制の九二年度早い時期の実施」勧告に基づいて、本年五月より国家公務員の完全週休二日制が実施されています。
地場民間の中小企業、商店に働く労働者を含め、すべての労働者にゆきわたる労働時間短縮・週休二日制を促進するうえで自治体の果たす役割はきわめて大きく、国に対するはたらきかけや地域社会に対する積極的な広報・啓発活動の展開が期待されております。
以上の趣旨から貴議会に対して上記のことを請願いたします。
労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言(案)
わが国の労働時間は、欧米諸国と比べて著しく長いばかりか、長時間過密労働は過労死をも生み出すほど働く者の健康を破壊し、家庭生活や地域社会活動にも歪みをもたらしている。
労働時間短縮は人間らしい社会をつくるために早急に解決しなければならない国民的課題である。
よって熊本市議会は、長時間過密労働を解消するため、「労働時間短縮・週休二日制促進都市宣言」を行い、政府に対して労働基準法改正等をつうじて「だれでも仕事は週五日、週四十時間以内」の実現を要望すると共に、本市としても公務サービスを確保しての公務員の完全週休二日制の早期実施、「市民ノー残業デー」の設置など積極的な施策を展開し、労働時間短縮促進のため全力をあげるものである。