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請願 審査結果一覧表

詳細情報

件名

請願第1号 (平成06年) 熊本市立小・中学校図書館への専任司書の配置と図書費増額に関する請願

受理日

受理日:平成06年12月6日

付託委員会

付託委員会:教育民生

議決結果

議決日:平成07年3月8日
議決結果:撤回

紹介議員

紫垣 正良
家入 安弘
中沢 誠
白石 正

内容

請願第一号

   熊本市立小・中学校図書館への専任司書の配置と図書費増額に関する請願

 主 旨
  一 熊本市立の小学校・中学校の図書館に、専任の司書を配置してください。
  二 前項の実現のために必要な措置の検討を早急に行い、速やかに実行してください。
  三 学校図書館の機能充実と発展のために、予算を増額してください。

 理 由
 熊本市議会議員各位におかれましては、熊本市の将来を担う子ども達の教育につきまして、つねに格別のご配慮をいただき、感謝申し上げます。
 しかしそうしたご配慮にもかかわらず解決を得ていない問題があることに気づき、その緊急性と重大性をかんがみて、このたび請願として申し述べさせていただくことにいたしました。
 ご存じのとおり学校図書館は、学校の教育過程の展開に寄与し、子ども達の健全な教養を育成することを目的とし、学校教育に欠くことのできない基礎的な設備として義務設置されているものです。
 学校図書館を充実し、その教育的活動を充実させ発展させることは、子ども達の基礎学力を向上させると同時に、健やかな人格の形成を図るためにもきわめて重要であるという見解から、そうした措置がなされました。
 ところが、その後に起った時流としての受験競争の激化は、学校現場における学校図書館の存在そのものを希薄にし、加えて、「専任」の職員が配置されなかったことから、子ども達にとっての図書館利用は不便のままに置き捨てられ、そもそも期待されたはずの諸機能の活用も望めないまま、今に至っています。
 その結果として、子ども達は、高等学校あるいは大学に行っても、当然使いこなせるべき図書館の利用が上手にできず、自学自習の力を養うことはもとより、社会人としては欠くべからざる素養となる情報処理能力も、充分には身につけることができずにいると言われています。
 ますます進みつつある高度情報化社会に対応し得る人材の育成に向けて、また市民だれもが望む充実した人生の創造をめざした生涯学習活動の展開に必要な基礎学力として、子ども達の自己教育の能力を育ててやることは現在的な課題としてたいへん重要であり、そうした観点からも、学校図書館の機能の整備と充実は、国民的な声として強く望まれています。
 さらに近年では、子ども達の活字離れがますます進行した結果、情操面でのゆがみを見せる子どもが増えているとか、読書経験の不足は健全な個性の発達を阻害するなどの指摘もあります。こうした子ども達の現状を打開するための有効な手段としても、読書教育およびその主要な担い手となるべき学校図書館の重要性は、年々日々深まっていると言えます。
 その端的な結論のひとつとして、平成四年度から実施の文部省の新指導要領では「学校図書館の計画的利用」や「学校図書館機能の活用」などを明示し、学校図書館への並々ならない期待を表明しています。
 またその一方では、学校図書館の機能を充実させることを未来への投資と理解し、文部省の見解を先取りして早くから専任司書の配置を実現するなどの努力を行ってきている自治体も、少なくありません。
 ところが、私達が私達の大切な子ども達をお預けしている熊本市の小・中学校の図書館の実状はと見れば、残念ながら専任の司書は一人も配置されておらず、図書費も必要を賄うに足る金額にすら程遠く、本来もっとも優遇されてしかるべきであろう子ども達の知的活動を、支援・育成できるような図書館とはなり得ていません。
 私達は、熊本市の学校図書館が置かれているそうした現状からの一日も早い脱却を心より願い、子ども達が喜々として利用することで豊かな知力と感性を育ててくれる場となる「本があって、人がいる」図書館の実現に向けての、市議会の、さらなる格段のご努力をお願いするものです。
 何卒、私達の切なる思いをお汲み取りいただき、百年千年の計を見据えての施策として、速やかな検討と実行が果たされますよう、衷心より請願申し上げます。
 なお、この請願が多数の市民の声であることを証すため、賛同者の署名を添付いたします。

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