請願第10号 (平成07年) 消費税増税法の白紙撤回、消費税の廃止を求める意見書の提出に関する請願
受理日:平成07年12月5日
付託委員会:総務
議決日:平成07年12月18日
議決結果:不採択
益田 牧子
請願第一〇号
消費税増税法の白紙撤回、消費税の廃止を求める意見書の提出に関する請願
主 旨
一 消費税増税法の白紙撤回を求めること。
二 食料品非課税をただちに実行すること。
三 消費税は廃止すること。
理 由
消費税が導入されてから五年七ヶ月が経過しました。導入に当たって竹下首相は「将来の高齢者増に備えて、国民の皆さんに広く薄く負担してもらうために」と、国民に約束したことは未だ記憶に鮮やかです。皮肉か、悪い冗談か、消費税の最大の被害者は高齢者というのはどういうことでしょうか。
政府は、「薄く」と云いながら五年も経たないのに、昨年十一月二十五日、村山内閣は五%増税を強行採決しました。消費税率五%を柱とする「税制改革」は第一に「公約」違反、第二に国民の七割もの反対の声を無視し、第三に道理ある徹底審議を求める要求をはね除けて成立させるなど、国民の声も聞かず、自らの約束も破るとはどういう考えでしょうか。
今となっては「広く薄く」のウソ、「福祉や、高齢者のため」のウソがはっきりしました。私たち年金生活者は長い年月営々と働き、積立てたカネを高齢で働けなくなって受け取って暮らしています。年金には決して「ゆとり」はありません。乏しい年金で衣食住を賄い、摂生しても弱っていく体に医療も欠かせません。その医療も年々負担が重くなっています。更にわずかな預貯金も超低利で激しく目減りし、その利子も二十%の税金が引かれます。
一口に年金生活者と云いましても年収二百万円台は良い方で、百万円はおろか五十万円以下のものもいます。その人々は弱った体に鞭打って働くことを強いられています。
消費税は、払えようが、払えまいが、払わねばならない「冷酷無慈悲」な税金です。この事実を知るなら、政府も到底消費税を今のまま続けられないはずです。
「国際競争力」の名で支払能力がある企業は特別措置で優遇され、軍縮どころか、来年度予算では軍事費は十二年ぶりの二・九%増額、外国より三割高いといわれる公共工事費、国債償還のためにまた国債を発行するなどをそのままにして、武村大蔵大臣は「財政非常事態宣言」を発表しました。とめどない税率アップ、減税のためというのも九割の国民が差引き増税になるなど、どこにも増税の道理はありません。高齢者に限らず、すべての社会的弱者には、当面、消費税の食料品の非課税と税率引き上げ中止は急務です。
私たちは、以上の立場から、消費税は国民生活の窮乏化を促進する悪法であり、いますぐ白紙撤回して戴くよう求めます。
この請願の趣旨をご理解のうえ、貴議会で審議、ご採択のうえ国に対して意見書を提出くださいますよう、心からお願いするものです。