請願第2号 (平成07年) 国民本位の公共事業推進を求める意見書の提出に関する請願
受理日:平成07年6月9日
付託委員会:建設
議決日:平成07年6月21日
議決結果:不採択
益田 牧子
請願第二号
国民本位の公共事業推進を求める意見書の提出に関する請願
主 旨
一 公共事業を住宅・下水道・都市公園・生活道路など生活関連や防災・国土保全重視に切り替えること。
二 建設省など公共事業官庁の事務所・出張所の機構拡充と大幅増員を行うこと。
三 中小建設業の受注機会の確保と適法・適正な下請契約を守らせ、建設関係労働者の労働条件を改善すること。
四 ゼネコン疑惑を徹底究明し、天下り・談合を禁止すること。
以上の点について政府に意見書を提出していただくこと。
理 由
去る一月十七日に発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)は、大都市直下型地震であったため、五千人を超える尊い命を奪い、家屋の崩壊、電気・ガス・水道など生活に深く直結するライフラインを破壊し、神戸市や阪神間の各都市をはじめ、大都市にも甚大な被害をもたらしました。
このため、多数の住民が集団的に避難生活を余儀なくされるなど、不自由な生活を強いられ、地域の社会生活全般にわたり極めて深刻な影響が生じています。
これらの状況の中で、政府、行政には被災住民の不安を解消し、早期の救済と復興を図るためにも、災害復興・救援活動・防災対策の強化、適切な対応を図ることが求められています。
熊本市内においても、活断層の存在があるといわれており、地震の発生の可能性も指摘されているところであり、家屋の倒壊、ライフラインの破壊などの被害も想定されるところであります。
その他、台風、水害などの災害から、国民の生命と財産を守ることは行政の極めて重い責任であり、政府・建設省には全国的かつ長期的視野にたった防災・国土保全の対策が求められています。
しかし、定員削減によって職員が大幅に減ってきている現状では、多様化・高度化する行政需要に対して、職員の長時間・過密労働と民間委託で対処せざるを得なく、住民へのサービスは低下していると言わざるをえません。
建設省の事務所・出張所の機構拡充と行政需要に見合った職員の配置が強く求められています。
公共事業は社会資本整備を通じて、国民に等しく安心と豊かさを還元していくことを基本にしています。これらの事業執行にあたっても、中小零細企業の営業や建設関連労働者の労働条件の向上を図るなど公平な執行が求められ、そのことが安全・良質な社会資本づくりのうえでも重要になっています。
公共事業が国民生活本位に、国の責任において推進されることが、熊本市の社会資本整備につながり、将来的発展に不可欠なことと考えます。
以上請願いたします。