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請願第1号
(平成28年)
若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める請願
主 旨
一 年金の隔月支給を国際水準並みに毎月支給に改めること。
二 年金を毎年下げ続ける「マクロ経済スライド」を廃止すること。
三 全額国庫負担の「最低保障年金制度」を早期に実現すること。
四 年金支給開始年齢はこれ以上引き上げないこと。
年金問題に関わる私たちの切実な要求である、以上四事項について意見書を採択し、地方
自治法九十九条にもとづいて、国会又は政府関係省庁に送付されるよう請願します。
理 由
貴職におかれましては、日夜熊本市民の生活向上と安全に、ご尽力頂いていることに感謝と敬意を表します。
厚生労働省は一昨年の全国消費者物価二・七%、賃金二・三%上昇を受けて昨年四月より年金を〇・九%増額しました。これは、本来なら物価上昇にリンクして二・七%増額すべきところを、二〇〇四年の「年金法」の改定を受け、より低い賃金上昇率二・三%から年金の「特例水準」解消分〇・五%を減額し、さらに「マクロ経済スライド」の初の適用で〇・九%を減額して〇・九%の年金増額改定に止めたものです。年金は実質一・八%の価値下落となりました。
その上、政府・厚生労働省は「マクロ経済スライド」を使ってこの先三十年間も年金を下げ続けることを見込んでおり、この仕組みをデフレ経済下でも運用できるよう法改定を狙っています。
年金の実質的な引き下げは、消費税増税、物価上昇、住民税、医療・介護保険料の負担増のもとで年金生活者にとってはダブル・パンチとなっており、生きる糧としての食生活さえ切り詰めざるを得ない深刻な状況をもたらし、憲法で保障された生存権をも脅かしています。
年金の減額は高齢者だけの問題ではなく低賃金の非正規雇用で働く若者や女性が二〇〇〇万人にも増大し、年収二〇〇万円以下のワーキングプアが一一〇〇万人を超える異常な状態となる中「将来の年金生活者」にとっても大変深刻な問題です。いま若者に必要なことは、非正規雇用から正規雇用への切り替え、最低賃金の大幅引き上げであり、現在と将来の生活に明るい見通しを示し、非婚、晩婚、少子化に歯止めをかけることではないでしょうか。
年金は、その殆んどが消費に回ります。年金の引き下げは、ご存知の通り地域経済と地方財政に与える影響は大きなものです。当市の行政サービスにも直結する問題にもなっていることと存じます。年金が増えれば市内商店街での消費も増え、市の税収が増加し行政サービスも好転するのは必定です。高齢者の介護、医療の負担も軽減できる好循環となるのではないでしょうか。
私たち年金者組合は、高齢者が地域で安心・安全・健康で長生きできること、地域でのつながりと街づくりに貢献できることを願っています。
以上を請願理由とします。