意見書第25号 BSE(牛海綿状脳症)対策の強化を求める意見書について
議決日:平成13年12月19日
議決結果:可決
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│ 発議第25号 │
│ BSE(牛海綿状脳症)対策の強化を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成13年12月19日提出 │
│ 熊本市議会議員 古 川 泰 三 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 島 永 慶 孝 │
│ 同 大 石 文 夫 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 荒 木 哲 美 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 田 中 誠 一 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 白 石 正 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 牛肉の安全性に対する消費者不信の払拭と、畜産生産者や食肉関係業者の経営│
│ 安定のため、諸対策に全力で取り組まれるよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 我が国でBSE(牛海綿状脳症)問題が発生して以来、国民の間には牛肉の安│
│ 全性に対する不安感が著しく高まっています。このため、牛肉消費の抑制、牛肉│
│ 価格の大幅下落等が続き、生産者をはじめ、食肉関係業者は深刻な打撃を受けて│
│ います。 │
│ 政府は、BSE(牛海綿状脳症)対策として、と畜牛の全頭スクリーニング検│
│ 査や肉骨粉の輸入・製造・使用等の全面禁止措置及び畜産生産者・食肉小売業 │
│ 者・焼き肉店等に対する助成措置などを講じてきましたが、依然として消費者の│
│ 不信感は払拭されていません。こうした中で11月21日に、2頭目のBSEの│
│ 発生が確認されたことにより、消費者の一層の牛肉離れが懸念されています。│
│ よって、政府におかれては、これ以上の消費者不信の広がりを防ぐとともに、│
│ 畜産生産者や食肉関係業者が安心して経営に取り組めるよう、以下の諸対策にこ│
│ れまで以上に全力で取り組まれることを強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 現在は3頭目の感染牛が全頭スクリーニング検査の中で発見されたことで、│
│ 全頭スクリーニング検査の有効性が確認されました。今後とも感染牛を一切食│
│ 肉市場に出さないため、全頭スクリーニング検査の一段の充実を図るととも │
│ に、生産農家における死亡牛に対する検査の徹底に全力で取り組むこと。 │
│ 2 1頭目を含め、いまだ明確になっていない感染源・感染ルートの解明と輸 │
│ 入・製造・使用等が禁止になっている肉骨粉に対する監視の徹底及び焼却促進│
│ に全力を挙げること。また、感染牛が発見された際に、迅速な追跡調査ができ│
│ るよう全ての牛に対する個体識別システムを早急に整備すること。 │
│ 3 さきに市場隔離措置を講じている全頭検査前の流通在庫については、消費者│
│ 不信の払拭、価格の安定化等を図る観点から焼却等を行い、再び食肉として出│
│ 回らないようにすること。 │
│ 4 風評被害などで出荷できない牛肉の流通在庫に対する助成の実施、感染牛の│
│ 影響を受けている畜産生産者、食肉卸・小売業者及び焼き肉店等に対する適切│
│ な損失補償を行うとともに、経営相談の強化、政府系中小企業金融機関による│
│ 融資の充実や債務保証に関する特例的措置、及び子牛の市場出荷を繰り延べた│
│ 場合の支援措置である出荷調整助成金の対象に雑種・乳用種を追加するなどの│
│ 救済策を講じ、特に助成制度の実施や牛肉関連外食産業向けの政府融資制度を│
│ 更に充実させること。 │
│ 5 より安全な牛の解体方法やチェック方法の導入を図るとともに、検査結果等│
│ を含めた情報公開を徹底するなど、消費者の不信の払拭に努めること。 │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ │ │
│ 厚生労働大臣│ │
│ ├─宛(各通) │
│ 農林水産大臣│ │
│ │ │
│ 経済産業大臣┘ │
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