意見書第12号 介護従事者の処遇改善への必要な措置を求める意見書について
議決日:令和06年9月27日
議決結果:否決
発議第12号
介護従事者の処遇改善への必要な措置を求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和6年9月27日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 上田芳裕
同 上野美恵子
同 井芹栄次
熊本市議会議長 寺本義勝 様
意 見 書 (案)
介護事業所の経営の安定化や介護従事者の処遇改善のため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
2024年度より、医療・介護・福祉の3報酬が改定され、現場にさまざまな影響を及ぼしています。
介護分野での報酬改定では、介護報酬全体として1.59%の増額改定、さらに、処遇改善加算の一本化による賃上げ効果や光熱水費の基準費用額の増額による介護施設は0.45%の増収効果を見込み、合計で2.04%相当の増額改定となり、介護従事者の賃上げや今般の物価高騰への対応がなされました。
一方で、訪問介護については、国が実施する介護事業経営実態調査において、収支差率が全サービス平均を大きく上回っていたことを踏まえて基本報酬が減額改定となったことにより、とりわけ小規模・零細事業所の経営が厳しくなり、処遇改善加算の算定を得ることが難しい、ベースアップが確実に実行される保証がないなどの深刻な声が多数寄せられています。
こうした中で、2024年6月5日の衆議院厚生労働委員会において、「介護・障害福祉分野の人材の確保及び定着を促進するとともにサービス提供体制を整備するための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する件」が全会一致で決議されました。
よって、政府におかれては、介護事業所の経営安定化と、介護サービスを担う優れた人材の確保及び定着をより一層促進するため、下記の事項について取り組まれるよう強く要望いたします。
記
1 本年6月の衆議院厚生労働委員会の決議を踏まえ、2024年度の介護報酬改定の影響について、訪問介護事業所をはじめとする介護事業者等の現場の実態を速やかに調査・検証をすること。
2 調査・検証の結果、介護従事者の処遇の改善及び経営の安定化のための対策を早急に検討し、必要があると認めるときは、3年に1度の報酬改定の時期を待たず、速やかに措置を講じること。また、そのために、国として応分の財政措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
厚生労働大臣