意見書第2号 下水サーベイランス事業の実施を求める意見書について
議決日:令和06年3月22日
議決結果:可決
発議第2号
下水サーベイランス事業の実施を求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和6年3月22日提出
熊本市議会議員 寺本義勝
同 山本浩之
同 坂田誠二
同 大石浩文
同 齊藤 博
同 古川智子
同 満永寿博
同 澤田昌作
同 平江 透
同 西岡誠也
同 上田芳裕
同 井本正広
同 浜田大介
熊本市議会議長 田中敦焉@様
意 見 書 (案)
新型コロナウイルス感染症の感染のピークや傾向の把握、新たな感染症への対応のため、下水サーベイランス事業の全国展開に取り組まれるよう要望いたします。
(理 由)
新型コロナウイルス感染症の5類移行後、感染者数の把握が定点把握に変更されたこともあり、正確な感染状況が見えづらくなっている現在、今後起こり得る感染のピークや傾向を把握するためにも、また、新たな感染症に対応するためにも、「下水サーベイランス(疫学調査)」を全国の地方公共団体の下水処理場で実施すべきであります。
感染症対策の基本として、適切な検査を正確に行うことが肝要ですが、PCR検査などでは感染者が自主的に検査を受けなければ陽性者を特定できず、各地域の感染の広がりの傾向をつかむことはできません。しかし、「下水サーベイランス」を活用すれば、その地域の「見えない感染を見える化」でき、感染の初期段階から、医療機関の検査報告よりも早く感染の兆候が分かる可能性があり、その後の感染の規模や増減の傾向も把握できます。
内閣官房が、令和4年度に実施した「下水サーベイランスの活用に関する実証事業」でも、その結果報告において、「将来の感染状況の予測によって、市民への注意喚起や地方公共団体の体制整備に活用できる可能性がある」と明記されたところであります。
よって、政府におかれては、早急に、「内閣感染症危機管理統括庁」が司令塔となり、厚生労働省、国土交通省、各地方公共団体が連携して下水サーベイランス事業の全国展開に取り組まれることを強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
国土交通大臣