意見書第20号 不登校への公的対応を求める意見書について
議決日:令和05年9月27日
議決結果:否決
発議第20号
不登校への公的対応を求める意見書について
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和5年9月27日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 村上 博
同 上田芳裕
同 田上辰也
同 山内勝志
同 吉村健治
同 島津哲也
熊本市議会議長 田中敦焉@様
意 見 書 (案)
不登校の子供が安心して過ごせる場や学習機会を確保するとともに、その家庭の負担を軽減するため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
不登校は、子供本人や家庭だけの問題ではなく、社会的に大きな問題です。文部科学省の2021年度調査によると、小中学校における長期欠席者のうち、不登校児童生徒数は244,940人であり、児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒数は25.7人にも上ります。不登校児童生徒数は9年連続で増加し、過去最多となっています。
小中学校に行けない子供の「民間教育機関」とされているフリースクールも全国で急成長していますが、文部科学省の調査によると、その費用は「入会金平均5万円、授業料月額3万数千円程度」であり、財政的にも家計の負担は大変大きなものとなっています。
不登校の子供自身もその家庭も、極めてつらく困難な事態に陥っています。学校に行けなくなった子供たちが安心して過ごせる場や、学習権である「教育を受ける権利」を保障するための公的な対応が必要になっています。
よって、政府におかれては、学習機会などの確保や家庭の負担軽減のための具体的対応として、下記の事項について取り組まれるよう強く要望いたします。
記
1 学校のノートパソコンなどの教育資材を家庭でも利用できるようにすること。
2 不登校の子供と親が相談しやすい窓口をつくること。
3 子供たちに身近で学年層に応じた学びの場を公的に確保すること。
4 不登校の子供の活動に際し、公民館などの利用を無料にし、不登校の子供と社会とのつながりを支援すること。
5 フリースクールに関わる家庭の財政的負担に対して、負担軽減につながる公的資金補助制度を創設すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
文部科学大臣