意見書第11号 義務教育費国庫負担制度拡充に係る意見書について
議決日:令和05年7月6日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和5年7月6日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 村上 博
同 上田芳裕
同 田上辰也
同 山内勝志
同 吉村健治
同 島津哲也
熊本市議会議長 田中敦焉@様
意 見 書 (案)
教育の機会均等と水準の維持向上を図り、子供たちの豊かな学びを保障するため、義務教育費国庫負担制度の国負担割合を引き上げられるよう要望いたします。
(理 由)
学校現場では、貧困・いじめ・不登校・教職員の長時間労働や未配置など解決すべき課題が山積しており、教職員が子供たちの豊かな学びを保障するための教材研究や授業準備の時間を十分に確保することが困難な状況となっています。豊かな学びや学校の働き方改革を実現するためには、加配教員の増員や少数職種の配置増など教職員の定数改善が不可欠です。
20年の法改正により、小学校の学級編制標準は段階的に35人に引き下げられるものの、今後は、小学校にとどまることなく、中学校・高等学校での早期実施も必要です。加えて、きめ細かい教育活動を進めるためには、更なる学級編制標準の引下げ、少人数学級の実現が必要です。
一方、厳しい財政状況の中、独自財源により人的措置などを行っている自治体もありますが、自治体間の教育格差が生じることは大きな問題です。義務教育費国庫負担制度については、国庫負担率が2分の1から3分の1に引き下げられました。国の施策として定数改善に向けた財源を保障し、子供たちが全国のどこに住んでいても、一定水準の教育を受けられることが憲法上の要請であり、豊かな子供の学びを保障するための条件整備は不可欠です。
よって、政府におかれては、地方教育行政の実情を十分に認識され、地方自治体が計画的に教育行政を進めることができるようにするとともに、教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、地方財政を確保した上で義務教育費国庫負担制度の負担割合を引き上げることを強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣