意見書第7号 学校給食費無償化の早期実現を求める意見書について
議決日:令和05年7月6日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和5年7月6日提出
熊本市議会議員 寺本義勝
同 山本浩之
同 坂田誠二
同 大石浩文
同 齊藤 博
同 古川智子
同 満永寿博
同 澤田昌作
同 平江 透
同 西岡誠也
同 上田芳裕
同 井本正広
同 浜田大介
熊本市議会議長 田中敦焉@様
意 見 書 (案)
少子化対策加速化の一環として、子育て世代の負担軽減を図るため、学校給食費無償化の早期実現に向け、必要な措置を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
少子化対策は国全体の安全保障の観点を含め、我が国の喫緊の課題として、今後も余念なく取り組む必要があることは周知のとおりです。
そこで、政府においてはこども家庭庁を創設し、今後は集中的な財政投資を行う方針が掲げられています。
中でも注目すべき案件として義務教育課程における学校給食の無償化については、法令改正を視野に入れた検討が進められているものと考える次第です。
このことは、経済の低迷状態が長引く我が国において、子育てを担う世代の負担軽減の観点で大いに有効性を発揮する政策と見るべきです。
現家庭における学校給食費の負担額については、平成31年2月に取りまとめられた、「平成30年度学校給食実施状況等調査」(文部科学省)によると、小学校は月額4,343円(約48,000円・11月分)、中学校では月額4,941円(約54,000円・11月分)となっています。
その中で、全国の自治体の学校給食費無償化の実施状況については、平成30年7月に取りまとめられた、平成29年度の「学校給食費の無償化等の実施状況」(文部科学省)によると、全国1,740自治体のうち、76自治体が小学校・中学校とも学校給食費の無償化を実施しており、424自治体が学校給食費の一部無償化、一部補助を実施しているという調査結果が明らかになっています。
この調査では、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第19条に規定する保護者の要請に応じて学校給食費無償化を実施する自治体がある一方で、人件費や高騰する材料費等を理由に財政負担が増えることを懸念する自治体においては、学校給食費無償化が実施されていない現状が明らかになっています。
このように法律の立て付けと昨今の経済事情が、全国一律の学校給食費無償化の障壁とも言えます。そして地域間格差を生み出す大きな要因として問題視されます。
よって、国及び政府におかれては、栄養バランスの取れた食事で子供たちの心身の成長を支えることを保護者と国の第一と捉えるとともに、子供の育ちに必要な基本的なことが家庭の経済状況に左右されない社会となるよう、下記の事項について早急に対応されるよう強く要望いたします。
記
1 学校給食費無償化が可能となるよう関係法令の整備を推進すること。
2 学校給食費無償化のための財源確保及び自治体への財源措置を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣