意見書第4号 認知症の人も家族も安心な社会の構築を求める意見書について
議決日:令和05年3月15日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和5年3月15日提出
熊本市議会議員 大嶌澄雄
同 井本正広
同 津田征士郎
同 田中誠一
同 澤田昌作
同 本一臣
同 坂田誠二
同 三島良之
同 大石浩文
同 小佐井賀瑞宜
同 藤永 弘
同 西岡誠也
同 福永洋一
熊本市議会議長 原亨 様
意 見 書 (案)
認知症の人もその家族も安心して暮らせる地域社会の構築のため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
日本における認知症患者数は推計で600万人を超え、高齢化率の上昇に伴い、今後も増加が見込まれることから、将来を見据えた備えの拡充が求められています。
今日、介護や医療の分野においては、認知症に対する知識や経験の蓄積、認知症を進行させる要因の解明など、大きな進展が見られます。
また、地域や家庭においては、家族をはじめ周囲の人々の正しい知識と理解の下、認知症の人の尊厳と日常を守る、認知症との共生型社会への転換が求められています。
よって、政府におかれては、認知症の人やその家族の困難を最小限に抑え、誰もが安心して暮らせる地域社会の構築に向けて、下記の事項について取り組まれるよう強く要望いたします。
記
1 認知症のリスク低減につながる生活習慣や栄養管理などに関する知識や情報を提供し、国民の日常生活をサポートする体制を整備すること。
2 当事者やその家族との連携を重視しながら、認知症の重症化抑制や認知機能維持のための医薬品や対処法等の研究開発体制を強化すること。
3 認知症の初期段階から、家族や周囲の人々が適切に対応できるよう、認知症サポーター等の育成促進や、身近な薬局や介護施設等への相談窓口開設を支援すること。
4 低所得者や圏域外の人々も含めた認知症グループホーム入所の仕組みづくりなど、認知症の人とその家族に寄り添った制度を整備すること。
5 認知症に対する施策を国と地域が一体となって総合的に推進するため、「(仮称)認知症基本法」を整備すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣