意見書第20号 世界平和統一家庭連合(旧統一協会)と政界との深い関係を政権の責任で徹底解明し、関係を断ち切ることを求める意見書について
議決日:令和04年9月30日
議決結果:否決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和4年9月30日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 福永洋一
同 上野美恵子
同 那須 円
熊本市議会議長 原亨 様
意 見 書 (案)
家庭連合の活動による被害の防止と政治・行政への信頼回復を図るため、岸田政権の責任で家庭連合と政界との関係の実態を解明し、その断絶に取り組まれるよう要望いたします。
(理 由)
世界平和統一家庭連合(略称・家庭連合、旧統一協会)と政治家との癒着関係、家庭連合による政界工作の実態が次々と報道で明るみに出されています。国会議員、地方議員を問わず、家庭連合の集会や式典などに出席し、祝辞を述べ、祝電を打つという行為が目立っています。また一方では、別の名称を名のったイベントを開催し、そこに議員が参加したり、自治体や報道機関などからの後援が行われるなどしています。こうした行為は、いかにも家庭連合の活動が社会的に承認されており、問題のない団体・イベントであるという「お墨付き」として利用されています。
家庭連合は、統一協会と名のっていた頃から、信者の人権を抑圧し、霊感商法による金銭的搾取と家庭の破壊等の深刻な被害をもたらしてきた反社会的な団体であり、家庭連合に名前を変えてもその体質は変わっていません。家庭連合の正体を知らずに、祝電や集会・イベントへの参加、後援を行っていたとしても、政治家や自治体等による「お墨付き」は、結果的には家庭連合による反社会的な活動を容易にし、また是正を困難にするものとして悪用されます。
こうした状況を根絶し、新たな被害を生み出さないようにするためには、家庭連合からの工作によって形成されてきた癒着関係の実態を明らかにし、それを断ち切るための取組・ルールづくりが決定的に必要です。それは個人任せではなく、政権・政界を挙げて取り組まなければできないことです。
よって、政府におかれては、家庭連合の活動によってもたらされる被害の防止と、政治・行政への信頼回復のためにも、岸田政権が先頭に立って家庭連合と政界との関係の実態を解明し、その関係を断ち切る取組を進められるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議 長 名
内閣総理大臣
文部科学大臣