意見書第8号 南海トラフ地震、首都直下地震対策を更に強化することを求める意見書について
議決日:令和04年3月24日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和4年3月24日提出
熊本市議会議員 大嶌澄雄
同 井本正広
同 津田征士郎
同 田中誠一
同 澤田昌作
同 本一臣
同 坂田誠二
同 三島良之
同 原亨
同 小佐井賀瑞宜
同 藤永 弘
熊本市議会議長 原口亮志 様
意 見 書 (案)
南海トラフ地震、首都直下地震によって失われる生命、財産の最小化を図るため、所要の施策を実施されるよう要望いたします。
(理 由)
現在、首都直下地震については、今後30年以内の発生率が約70%となっており、また2022年1月13日には、政府の地震調査委員会において、南海トラフで今後40年以内にマグニチュード8〜9級の地震が発生する確率を90%程度に引き上げました。
本市は、地震が起きにくいと信じ込んでいた6年前、2度の大きな揺れを伴った熊本地震によって未曾有の事態に陥りました。人口73万人で生じた数多くの困難を思い起こせば、被害対象が1,000万人を超える2つの地震の影響は想像を絶するものであり、その危機感を国民が共有できているとは感じられないのが現状です。
2つの地震が本市に与える影響は大きく、首都中枢機能の停止や、太平洋側のインフラ被害による輸送網の打撃によって、市民生活に混乱が生じることは容易に想像できます。
よって、政府におかれては、既に発生が予想されている大地震によって失われる生命、財産の最小化を図るため、下記の事項について対策を強化されるよう強く要望いたします。
記
1 南海トラフ地震発生時に、本市及び熊本県から、宮崎県への迅速な支援を行うため、九州中央自動車道を早期に完成させること。
2 南海トラフ地震発生時に、大分県、鹿児島県から、宮崎県への迅速な支援を行うため、東九州自動車道を早期に完成させること。
3 太平洋側の津波対策予算の大幅な増額と、避難困難地域への津波避難タワー建設補助金を創設すること。
4 太平洋側の重要インフラの耐震性を更に強化すること。
5 首都直下地震発生時の政府GCP(Government continuity plan)を策定し、公開すること。
6 人口過密地帯における国民の備蓄を義務化すること。
7 高層ビル、高層住宅における什器、オフィス機器の固定を義務化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
総務大臣
国土交通大臣
防災担当大臣