意見書第5号 介護職員の処遇改善に関する手続の簡素化と対象職種の拡大を求める意見書について
議決日:令和04年3月24日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和4年3月24日提出
熊本市議会議員 大嶌澄雄
同 井本正広
同 津田征士郎
同 田中誠一
同 澤田昌作
同 本一臣
同 坂田誠二
同 三島良之
同 原亨
同 小佐井賀瑞宜
同 藤永 弘
同 西岡誠也
同 福永洋一
熊本市議会議長 原口亮志 様
意 見 書 (案)
地域の介護サービスを持続可能なものとするため、介護職員の処遇改善に向け、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
近年の少子高齢化の進展により、介護が必要な高齢者が増加する一方で、介護の現場では、介護人材の確保に非常に苦慮している状況です。また、コロナ禍での介護サービスの継続も含め、介護人材のエッセンシャルワーカーとしての役割がますます重要となっており、その処遇の改善が求められています。
今般、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策(令和3年11月19日閣議決定)において、賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9,000円)引き上げるための措置を実施することが決定し、令和4年10月以降については臨時の報酬改定を行い、所要の措置が講じられることになっています。
しかしながら、介護職員の更なる処遇改善に向け、今回の臨時の報酬改定とともに、原則3年ごとに行う公的価格の改定も含め、制度の簡素化や対象職種の拡大、加算金の弾力的な運用について検討することも必要です。
よって、政府におかれては、地域の介護サービスを持続可能なものとするため、下記の事項について特段の配慮をされるよう強く要望いたします。
記
1 臨時の報酬改定(令和4年10月以降)において新設される「新たな加算」については、現行の2つの加算(「介護職員処遇改善加算」及び「介護職員等特定処遇改善加算」)の統合を検討するなど、事務手続の簡素化に努めること。
2 「介護職員等特定処遇改善加算」の配分方法について、その対象者については、事務職員等も含めて、法人や事業所が実情に応じて柔軟な判断を行いながら、加算金の更なる弾力的な運用が可能となるよう所要の措置を講じること。
3 原則3年ごとに行う公的価格の見直しにおいては、現行の加算(「介護職員処遇改善加算」及び「介護職員等特定処遇改善加算」)との整合性を踏まえた上で、介護職員の勤続年数と施設内でのキャリア検定制度などを組み合わせた人件費をベースとした事業所ごとの介護報酬総額を算定する方式に変更するなど、人材確保への事業者の裁量権を拡大するための制度の刷新を検討すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣