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件名

意見書第4号 予期せぬ妊娠で悩む人々への十分な対応と生まれてくる子供の権利の両立を図る体制整備の強化を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:令和04年3月24日
議決結果:可決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  令和4年3月24日提出
       
熊本市議会議員  大嶌澄雄
同        井本正広
同        津田征士郎
同        田中誠一        
同        澤田昌作
同        本一臣
同        坂田誠二
同        三島良之
同        原亨
同        小佐井賀瑞宜
同        藤永 弘
同        西岡誠也
同        福永洋一

熊本市議会議長 原口亮志 様

意  見  書 (案)

予期せぬ妊娠で悩む人々への十分な対応と生まれてくる子供の権利の両立が図られるよう、我が国に適した体制整備の強化に早急に取り組まれるよう要望いたします。

(理 由)
熊本市の民間病院(以下「当該病院」という。)が平成19年度に開設した、匿名で子供を預け入れることができる、こうのとりのゆりかごには、令和元年度までの13年間に155名(うち熊本県外106名)の子供が預けられ、また、令和元年度の全国から当該病院に寄せられた妊娠に関する悩み相談は6,589件(うち、熊本県外3,945件)と、予期せぬ妊娠など様々な事情を抱え、差し迫った状況に置かれている人々が全国に多く存在していることを示しています。
また、子供を権利の主体と捉える児童福祉法の趣旨を踏まえると、こうのとりのゆりかごに匿名で預け入れられることにより、子供の出自を知る権利が損なわれることなどの懸念がある中、子供の権利と妊娠で悩む人々の、双方の利益を考慮しながら適切な社会制度を構築する必要があると考えます。
さらに、昨年12月には、当該病院が独自に取り組む国内で初となる内密出産が行われました。現状では、法制度が十分に整備されておらず、出生届や戸籍作成の取扱いなど、本市と当該病院が協議しながら、子供に不利益がないよう現実的な事例に慎重かつ速やかに対応していかなければなりません。
予期せぬ妊娠に関する様々な課題は、一地方公共団体・一民間病院のみで解決できるものではなく、国の責任において検討されるべき課題であり、これらの課題解決に向けた更なる体制整備を早急に進める必要があります。
よって、国及び政府におかれては、妊娠や出産に係る全ての悩みが解消され、また、全ての子供たちに祝福された生が与えられるよう、下記の事項に早急に取り組まれるよう強く要望いたします。



1 予期せぬ妊娠で悩む人々の救済と生まれてくる子供の権利の両立が図られるよう、現場の実情を踏まえ、我が国に適した制度の在り方について、内密出産制度等の法整備に関する検討を早急に進めること。
2 全国からの相談や預け入れが昼夜を問わず行われている現状を踏まえ、予期せぬ妊娠で悩む人々が相談しやすいよう、24時間365日対応の電話及びメール等相談窓口の整備とその周知を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
令和  年  月  日

議長名

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣
厚生労働大臣

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