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件名

意見書第6号 地方消費者行政に対する財政支援の継続・拡充を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:令和03年6月25日
議決結果:可決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。

令和3年6月25日提出
       
熊本市議会議員  大嶌澄雄
同        井本正広
同        津田征士郎
同        田中誠一        
同        澤田昌作
同        本一臣
同        坂田誠二
同        三島良之
同        原亨
同        小佐井賀瑞宜
同        藤永 弘
同        西岡誠也
同        福永洋一

熊本市議会議長 原口亮志 様

意  見  書 (案)

増加する消費者被害・トラブルから国民生活を守り、地方消費者行政を安定的に推進させるため、必要な財源措置等を講じられるよう要望いたします。

(理 由)
令和2年版消費者白書によれば、平成31年(令和元年)1年間の消費生活相談件数は約93万3,000件で、その被害総額は約4.7兆円(前年は約5.4兆円)となっており、数字としては減少しているものの、ピークであった2004年以降の15年間は「高止まり」の状況が続いております。その主な要因として、「SNSに関連したトラブルの拡大」や「高齢者等における被害の増大」などが挙げられております。また、ネットを媒介としているため、被害の分布が都市部のみならず地方の過疎地域や山間地域等にまで広がりを見せていることも特筆すべき傾向です。
さらに、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により、「イベントや旅行等の中止・延期によるキャンセル料のトラブル」「ウイルス対策をうたう悪徳商法」「公的給付金・補助金の申請の場を利用する特殊詐欺」等が多発する一方で、「経済活動の自粛による生活困窮者が増大する中、収入源を補うために副業を始めようとした消費者を巻き込む詐欺的商法」などが発生しております。
まさに消費者相談は社会に対する市民の不安感を映し出す鏡であり、全ての地域において専門家による相談を受けられる体制を確保していくことが喫緊の課題であると言えます。
しかしながら、平成30年度以降、消費者庁が地方消費者行政に対して措置する交付金の額が大幅に減額され、また新規強化事業の対象期間が限定されているために、事業の見直しや中止を余儀なくされております。このままでは支援体制の維持が困難になるばかりか、地方消費者行政が大きく後退するおそれが出てきております。
地方支分部局を持たない消費者庁が全国的に消費者政策を展開させるためには、地方公共団体における恒久的な取組が不可欠です。国に対する信頼感の醸成と国民生活の安定した基礎を作るために、地方に対する財政基盤の強化が今こそ求められております。
よって、国及び政府におかれては、下記の事項について実施されるよう強く要望いたします。



1 国において、地方消費者行政を安定的に推進させるための恒久的な財源措置を検討すること。
2 地方公共団体が消費者行政を行うために必要な予算措置を行い、地域の実情に合わせた活用ができる仕組みとすること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
令和  年  月  日

議長名

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
消費者及び食品安全担当大臣

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