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件名

意見書第24号 核兵器禁止条約の批准を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:令和02年9月29日
議決結果:否決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  令和2年9月29日提出
       
熊本市議会議員  西岡誠也
同        村上 博
同        上田芳裕
同        田上辰也
同        福永洋一
同        山内勝志
同        吉村健治
同        島津哲也

熊本市議会議長 紫垣正仁 様

意  見  書 (案)

核兵器廃絶に向け、唯一の戦争被爆国として先頭に立って核兵器禁止条約に批准するとともに、他国にも参加を促されるよう要望いたします。

(理 由)
核兵器を全面的に違法化する核兵器禁止条約は2017年7月、国連で採択されました。この条約は、核兵器の使用や開発、実験、製造、取得、保有、貯蔵、移転など幅広く禁止するとともに、核を使用するとの威嚇の禁止も盛り込まれ、核抑止力の考え方を明確に否定することにつながるものとなっています。さらに、条約の前文には、日本語に由来するヒバクシャという文言も盛り込まれ、筆舌に尽くし難い経験をし、核廃絶や平和への願いを世界に発信し続けてきた広島、長崎の被爆者の思いが酌み取られたものと言えます。
同条約は、50か国が批准の手続を終えた後、90日後に発効することになっていますが、いまだ達していません。条約制定の交渉会議に加わらなかった日本政府は、条約に不参加の姿勢を貫いています。本来であれば、唯一の戦争被爆国として政府は、核廃絶に向け先頭に立って条約への参加を果たし、他国にも参加を促し、参加できない国もどのような条件があれば可能なのか議論しなければなりませんでした。日本政府の姿勢は、核兵器の廃絶を求める国際世論に逆行するだけでなく、被爆者の悲願に背を向けたものです。
2017年には核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したものの、その後、米露のINF(中距離核戦力全廃条約)が2019年に失効、今年予定されていたNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議は1年間延期され、新START(新戦略兵器削減条約)は2021年に期限切れとなるなど、核兵器廃絶に向けた動向が世界的に停滞しています。日本は、米国の核の傘や核抑止力に依存するのでなく、核兵器廃絶に向けた強いイニシアティブを発揮する時であります。そして、核のない世界を目指す姿勢を積極的に発信し、核使用禁止の国際的機運を高め、核兵器禁止条約に参加すべきです。
よって、政府におかれては、被爆国として核廃絶の先頭に立って、核兵器禁止条約に署名、批准するとともに、核兵器保有国に対して署名、批准を促されるよう強く要望いたします。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
令和  年  月  日

議長名

内閣総理大臣
外務大臣

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