意見書第11号 世界の平和と健康のための国際的な取組を求める意見書について
議決日:令和02年6月24日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和2年6月24日提出
熊本市議会議員 原口亮志
同 津田征士郎
同 澤田昌作
同 田中敦
同 光永邦保
同 坂田誠二
同 三島良之
同 原亨
同 小佐井賀瑞宜
熊本市議会議長 紫垣正仁 様
意 見 書 (案)
地球規模で猛威を振るう新型ウイルス感染症の発生に対し、今後世界が一体となって対応できる仕組みづくりに向けて、国際的な取組を進められるよう要望いたします。
(理 由)
令和元年12月、中国・武漢市に端を発した新型コロナウイルス感染症は、6月現在においても終息することなく、いまだに多くの生命を奪い、人々の健康を脅かし続けています。さらに、その影響により世界規模で社会活動が大きく制限され、経済・文化・教育等のあらゆる側面における損失は図り知れません。
我が国においては、エボラ出血熱や中東呼吸器症候群(MERS)等の症例をいち早く捉え、平成27年9月の関係閣僚会議において「国際的に脅威となる感染症対策の強化に関する基本方針」及び、健康・医療戦略推進本部において「平和と健康のための基本方針」が決定されました。
その後、平成28年2月に「国際的に脅威となる感染症対策の強化に関する基本計画」が閣僚会議において決定され、それからの5年程度を計画期間として検討が進められてまいりました。
こうした取組の成果もあり、今般の新型コロナウイルス感染症対応においては各医療機関を含む国の諸機能が連携を保ちながら、世界水準を上回る成果を挙げていることは、国民が広く認めるところです。
しかしながら、今回の新型コロナウイルス感染症の発生により、過去のウイルス対策の検討における前提が大きく変化したことから今後の見直しが不可避となっております。
特に、これほどの速度で世界中に猛威を振るうケースについては全く想定されておらず、国家間の対応はもとより、恒常的な国際医療組織の在り方、細菌・ウイルス等の生物研究の進め方やこれに伴う情報管理等に至るまで、いずれも我が国における今後の体制づくりに大きく影響を与えるものであり、早急に国際的な合意形成を図ることが喫緊の課題となっております。
よって、政府におかれては、世界の平和と健康のために下記事項について速やかに実施されるよう強く要望いたします。
記
1 WHO(世界保健機関)は国連組織であり、台湾等の重要な国や地域が加盟できない状態にあるため、人道的観点から参加条件を見直す、又は別組織を設立し、全ての国と地域が参加できる国際医療・保健機構の確立を世界各国に働きかけること。
2 関連する研究施設等については第三者機関の査察を受け、研究に関わる人材と研究成果について必要な情報公開を義務付けることで、新種生物に関わる施設及び研究を国際的な監視下に置き、細菌・ウイルス等の生物に関わる安全保障体制を確立するよう促すこと。
3 国際的な専門チームによって新種感染症に対する行動基準を検討すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
財務大臣
外務大臣
文部科学大臣
厚生労働大臣
防衛大臣