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件名

意見書第9号 地方消費者行政に対する財政支援の継続・拡充を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:令和02年6月24日
議決結果:可決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  令和2年6月24日提出
       
熊本市議会議員  原口亮志
同        西岡誠也
同        津田征士郎
同        澤田昌作
同        田中敦
同        光永邦保
同        坂田誠二
同        三島良之
同        原亨
同        小佐井賀瑞宜
同        福永洋一
同        井本正広
同        藤永 弘

熊本市議会議長 紫垣正仁 様

意  見  書 (案)

増加する消費者被害・トラブルから国民生活を守り、地方消費者行政を安定的に推進させるため、必要な財源措置を講じられるよう要望いたします。

(理 由)
令和元年版消費者白書によれば、平成30年1年間の消費生活相談件数は約101万8,000件で、その被害総額は約5.4兆円となっており、いずれの数字も前年度に比べ増加しています。その主な要因として「SNSに関連したトラブルの中高年層への拡大」や「投資やギャンブルに関する相談の増加」などが挙げられております。また、ネットを媒介とした被害の分布が都市部のみならず地方の過疎地域や山間地域等にまで広がりを見せていることも見逃すことができない事実です。
さらに、今年度においては新型コロナウイルス感染症の影響により、「結婚式や旅行等の中止・延期によるキャンセル料のトラブル」「ウイルス対策をうたう悪徳商法」「公的給付金・補助金の申請の場を利用する特殊詐欺」等が多発しており、「経済活動の自粛による生活困窮相談」も急増しております。
まさに消費者相談は社会に対する市民の不安感を映し出す鏡であり、全ての地域において専門家による相談を受けられる体制を確保していくことが喫緊の課題であると言えます。
しかしながら、平成30年度以降、消費者庁が地方消費者行政に対して措置する交付金の額が大幅に減額され、新規強化事業の対象期間は3年に限定されるようになりました。このままでは支援体制の維持が困難になるばかりか、地方消費者行政が大きく後退するおそれが出てきております。
これは地方公共団体だけの問題にとどまりません。地方支分部局を持たない消費者庁が全国的に消費者政策を展開させるためには、地方公共団体における恒久的な取組が不可欠です。国に対する信頼感の醸成と国民生活の安定した基礎をつくるために、地方に対する財政基盤の強化が今こそ求められております。
よって、国及び政府におかれては、下記の事項について実施されるよう強く要望いたします。



1 国において、地方消費者行政を安定的に推進させるための恒久的な財源措置を検討すること。
2 地方公共団体が消費者行政を行うために必要な予算措置を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
令和  年  月  日

議長名



衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
消費者及び食品安全担当大臣

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