意見書第19号 「あおり運転」に対する厳罰化と更なる対策の強化を求める意見書について
議決日:令和元年12月18日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和元年12月18日提出
熊本市議会議員 紫垣正仁
同 西岡誠也
同 津田征士郎
同 三島良之
同 原亨
同 小佐井賀瑞宜
同 光永邦保
同 福永洋一
同 井本正広
同 藤永 弘
同 藤山英美
同 田中敦
熊本市議会議長 倉重 徹 様
意 見 書 (案)
あおり運転を根絶し、安全・安心な交通社会を構築するため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
本年8月、茨城県の常磐自動車道で、男性が執拗なあおり運転を受けて車を停止させられ、容疑者から顔を殴られるという事件が発生しました。また、平成29年6月には、神奈川県内の東名高速道路において、あおり運転を受けて停止した車にトラックが追突し、夫婦が死亡しています。こうした事件・事故が相次ぐ中、「あおり運転」をはじめとした極めて悪質・危険な運転に対して、厳正な対処を望む国民の声が高まっています。
警察庁は、平成30年1月16日に通達を出し、道路交通法違反のみならず、危険運転致死傷罪や暴行罪等のあらゆる法令を駆使して、厳正な取り締まりに取り組んでいますが、いわゆる「あおり運転」に対する規定がなく、防止策の決め手とはなっていません。今後は、あおり運転の厳罰化に向けた法改正の検討や更新時講習などにおける交通安全教育の更なる推進及び広報啓発活動の強化が求められるところであります。
よって、政府におかれては、今や社会問題化している「あおり運転」を根絶し、安全・安心な交通社会を構築するため、下記の事項について早急に取り組まれるよう強く要望いたします。
記
1 道路交通法上、「あおり運転」の規定を新たに設け、厳罰化については、危険運転を行った場合のみでも厳しく処罰される海外の事例なども参考としながら、実効性のある法改正となるよう、早急に検討を進めること。
2 車両運転免許取得時及び更新時における講習については、これまでの交通教則による講習に加え、あおり運転等の危険性やその行為が禁止されていること及びその違反行為に対しては取り締まりが行われることについての講習も行うこと。また、更新時講習に使用する教本や資料などに、これらの事項を記載すること。
3 広報啓発活動については、あおり運転等の行為が禁止されており、取り締まりの対象となることや、「あおり運転」を受けた場合の具体的な対処方法などについて、警察庁及び都道府県警察のホームページ、SNSや広報誌などを効果的に活用し、周知に努めること。
4 ドライブレコーダーの設置を奨励すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
国家公安委員会委員長