意見書第8号 国民健康保険料の負担軽減を図るため、1兆円規模の公費を投入することを求める意見書について
議決日:令和元年7月2日
議決結果:否決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和元年7月2日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 福永洋一
同 上野美恵子
同 那須 円
熊本市議会議長 倉重 徹 様
意 見 書 (案)
国民健康保険加入者の大きな負担となっている保険料の軽減を図るため、1兆円の公費投入を実施されるよう要望いたします。
(理 由)
国民健康保険は、加入者の4割が年金生活者、3割が非正規労働者であり、所得の低い人が多く加入する医療保険です。構造的な矛盾は近年更に深刻化し、度重なる保険料の値上げが実施されてきた結果、本市の国民健康保険料はモデル世帯(40代両親、子ども2人、所得200万円)で、40万5,015円となっています。これは、協会けんぽの18万2,266円、共済の18万2,520円の約2.2倍の水準であり、負担の限界を超えた保険料が生活を圧迫し、今や加入世帯の約3割が保険料を滞納している状況です。
国民健康保険料が他の医療保険と比べ、高負担となっている主な要因は、「均等割(人数割)」「平等割(世帯割)」という「人頭税」があり、子どもが1人生まれるたびに、4万4,700円の保険料が課せられるという仕組みがあるからです。
こうした中、全国知事会、全国市長会など地方6団体をはじめ国民健康保険団体連合会は国保料を協会けんぽ並みに引き下げるため、国に1兆円の財政支援を求めています。公費負担を1兆円増やせば、「均等割」「平等割」をなくすことができ、先ほどのモデルケースでは、均等割の廃止を行うことで、年間の保険料を19万5,415円に引き下げることが可能となり、協会けんぽ並みの保険料となります。
よって、政府におかれては、大きな負担となっている国民健康保険料の軽減を図るため、全国知事会などが要求する1兆円の公費投入を実施されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣