意見書第11号 年金制度の拡充を求める意見書について
議決日:令和元年7月2日
議決結果:否決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
令和元年7月2日提出
熊本市議会議員 西岡誠也
同 福永洋一
同 上野美恵子
同 那須 円
熊本市議会議長 倉重 徹 様
意 見 書 (案)
全ての国民が安心して老後を過ごすため、年金制度を抜本的に拡充されるよう要望いたします。
(理 由)
金融庁の金融審議会の報告書において、公的年金では毎月5万5,000円赤字になるとして、退職までに2,000万円の資産形成を促したことについて、国民の中に怒りと不安が広がっています。
年金制度は、国民の国(政府)に対する信頼の上に成り立っているものです。それが突然、公助から自己責任に転嫁すれば、国民の信頼を失ってしまうのは明らかです。政府は、「100年安心の年金」と言ってきたことに責任を持つべきです。
安倍政権の7年間(2013〜2019年度)の合計で、年金改定の指標となる物価は5.3%上昇したのに対し、年金は0.8%のマイナス改定で、実質6.1%もの大幅減となりました。年金の支給水準を自動的に減らす「マクロ経済スライド」など、様々な年金削減の仕組みにより、多くの国民が老後の不安とともに公的年金制度についての不信感を募らせています。
政府は、消費税10%増税と引換えに、低年金者に「最大月5,000円、年間6万円」の「底上げ」を行うと言っていますが、月5,000円をもらえるのは年金に40年加入して、既に月6.5万円の年金を受け取っている人だけです。加入期間10年で現在の年金額が月1.6万円の人は、月1,250円しか年金は増えません。年金額が低い人ほど、「底上げ」も少額になる、このような不合理なやり方では低年金の解決になりません。
よって、政府におかれては、消費税とは別の財源を確保し、年金額が基礎年金満額(月6.5万円)以下の低年金者全員の現在の年金額に月5,000円、年間6万円を上乗せすること、マクロ経済スライドは廃止することなど、全ての国民が安心して老後を過ごせるよう、年金制度を抜本的に拡充されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
令和 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣