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件名

意見書第29号 憲法改正の発議をしないことを求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成30年9月28日
議決結果:否決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  平成30年9月28日提出
       
熊本市議会議員  田尻将博
同        上田芳裕
同        西岡誠也
同        上野美恵子

熊本市議会議長 くつき信哉 様

意  見  書 (案)

自衛隊の存在を明文化し、集団的自衛権の行使を可能とする憲法改正の発議をされないよう要望いたします。

(理 由)
安倍晋三首相は地元・山口県での講演会で、9月の自民党総裁選に関連して、「いつまでも議論だけを続けるわけにはいかない」と、次の国会に自民党の改憲案を提案し、国会での改憲案発議を実現させる意向を明らかにしました。
自民党内でも突出した改憲派の安倍氏が政権に就いて以来、安保法制=戦争法の強行など憲法破壊の政治を続けた挙げ句、第9条に自衛隊の存在を明記するなどの明文改憲を持ち出してきたのは昨年5月です。自民党は改憲案の取りまとめを続け、国会発議を目指してきましたが、正式に決められず、先の通常国会では衆参の憲法審査会での実質審議も行われていません。
これは、安倍政権が「森友」や「加計」問題で追い詰められていたことに加え、何よりも国民の多数が改憲を望まず、改憲を支持していないためです。
マスコミの8月の世論調査でも、自民党総裁選で争点として議論してほしいものとの問いに、「経済・財政政策」が26.5%、「地方の活性化」が20.1%などとなっていることに対し、「憲法改正」は6.4%にすぎませんでした。
国民が自民党総裁にさえ改憲を望んでいないのは明らかで、総裁選で改憲を争点に持ち出し、次の国会に自民党の改憲案を提出するというのは、こうした国民世論を踏みにじるものです。
安倍首相は、自衛隊違憲論に終止符を打つことを改憲の口実にし、様々な場で同じ趣旨の発言を繰り返しています。しかし、憲法に自衛隊の存在を明記すれば、これまで憲法上認められないとされてきた集団的自衛権の行使を可能とし、世界中のあらゆる地域で、自衛隊が武力紛争に参加する道が開かれます。憲法に自衛隊を書き込むことで第9条を空文化し、「戦争する国」に突き進むことになります。
よって、国会におかれては、自衛隊の存在を憲法第9条に追加して明文化するという憲法改正の発議をされないよう強く要望いたします。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
 
平成  年  月  日

議長名

衆議院議長
参議院議長
 

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