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件名

意見書第3号 寡婦控除を未婚の母子世帯まで拡大することを求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成28年3月24日
議決結果:可決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  平成28年3月24日提出
       
熊本市議会議員  田尻将博
同        上田芳裕
同        西岡誠也
同        上野美恵子

熊本市議会議長 満永寿博 様

                     意  見  書 (案)

寡婦控除制度における不公平をなくすため、寡婦控除を未婚の母子世帯まで拡大されるよう要望いたします。

(理 由)
寡婦控除は、配偶者と死別又は離婚した後、再度結婚していない人で、子どもを養育しているひとり親等に対し、一定の所得控除を適用する税制優遇制度です。
この寡婦控除は、一度でも婚姻歴があれば、その後未婚で子どもを産んでも適用されますが、様々な事情により、当初から未婚のまま子どもを産み育てている母子世帯には適用されません。
寡婦控除が適用されない合計所得金額が500万円以下の未婚の母子世帯の場合、死別又は離婚の母子世帯と同収入であっても、課税される所得金額が35万円高くなるため、その分所得税が高くなります。また、寡婦控除の影響はそれだけにとどまらず、保育料や公営住宅の家賃の算定等にも及ぶため、未婚の母子世帯と他の母子世帯の間での経済的な格差は拡大しています。
非正規雇用者が増える中で、さらに低所得者層が多い母子世帯において、婚姻歴の有無により寡婦控除の対象を分けることは問題であり、母子の人権を守る視点からも早急に改善すべきです。
民法の分野では、両親が結婚していたかどうかで子どもの相続分に差をつける民法の規定は法の下の平等を定めた憲法に違反するとした最高裁判所大法廷の判断を受け、2013年に政府が提出した民法改正案が成立し、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等になりました。税制の分野についても法改正が必要です。
よって、政府におかれては、寡婦控除制度における未婚の母に対する不公平をなくすため、寡婦控除を未婚の母子世帯まで拡大する法律改正を早期に実現されるよう強く要望いたします。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
平成  年  月  日

議長名

内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣

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