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件名

意見書第33号 労働基準法改正案の撤回を求める意見書について

本会議議決結果

議決日:平成27年12月17日
議決結果:否決

内容

熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
 
  平成27年12月17日提出
       
熊本市議会議員  田尻将博
同        西岡誠也
同        上田芳裕
同        上野美恵子

熊本市議会議長 満永寿博 様


                   意  見  書 (案)

労働者の健康被害の予防とワーク・ライフ・バランスの確保を図るため、労働基準法改正案を撤回し、所要の施策を講じられるよう要望いたします。

(理 由)
 政府が第189回通常国会に提出し、閉会中審査となっている「労働基準法等の一部を改正する法律案」は、「高度プロフェッショナル制度」の創設(一定の年収等を条件に労働時間規制を適用除外にする新制度)や裁量労働制の対象業務の拡大など、労働時間規制の緩和を柱に、長時間労働をさらに助長する内容です。
 労働時間規制は、労働者の健康と安全を確保するための最低限のルールであり、これを揺るがすことは断じて許されません。過労死等防止対策推進法の施行によって、政府は、我が国に蔓延している長時間過密労働を抑止する政策を打ち出すべきであるにもかかわらず、本法案は逆行しています。
 特に、労働時間、休日、深夜の割り増し賃金の規定等を適用除外とする「高度プロフェッショナル制度」(特定高度専門業務・成果型労働制)は、「残業代ゼロ法案」「過労死促進法案」であると国民の強い批判にさらされ、過去に政府が法案提出をあきらめた「ホワイトカラー・エグゼンプション」と同じものであり、創設することは断じて許されません。
 労働者の健康被害の予防とワーク・ライフ・バランスの確保を図るためには、労働時間規制を遵守し、全ての労働者を対象とする「労働時間の量的上限規制」や「休息時間(勤務間インターバル)規制」などの長時間労働抑止策を法的強制力のある形で導入することこそ必要です。
 よって、政府におかれては、下記の事項について誠実に対応されるよう強く要望いたします。

                      記

1 労働基準法改正案を撤回すること。
2 「時間外労働限度基準」を告示から法律へと格上げすること。
3 全ての労働者を対象に、「休息時間(勤務間インターバル)規制」を導入すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
  
平成  年  月  日

議長名

内閣総理大臣
厚生労働大臣

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