意見書第27号 「安全保障関連法」に反対する意見書について
議決日:平成27年10月2日
議決結果:否決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成27年10月2日提出
熊本市議会議員 田尻将博
同 西岡誠也
同 上田芳裕
同 上野美恵子
熊本市議会議長 満永寿博 様
意 見 書 (案)
集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法を廃止されるよう要望いたします。
(理 由)
政府は、第189回通常国会に「国際平和支援法案」と「平和安全法制整備法案」の2法案を提出し、9月19日に可決成立いたしました。国際平和支援法は、多国籍軍等の戦争を自衛隊が随時支援できるようにするための恒久法であり、平和安全法制整備法は、集団的自衛権の行使を可能とするための自衛隊法改正など10法を一括して改正するものです。
いずれも自衛隊の武力行使の条件を整備し、これまで自国防衛以外の目的に行使できなかった自衛隊の力を、米国等の求めに応じて自由に行使できるようにするものです。戦争を放棄し、戦力の不保持を定めた憲法に反することは明らかであり、戦争の準備をするための「戦争法」と言うべきものです。
政府は、長年にわたって「憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべき」として、集団的自衛権の行使や他国軍の武力行使との一体化を憲法違反としてきました。今回の安全保障関連法は、平和憲法下の我が国の基本政策を転換し、戦争を放棄した平和国家日本の在り方を根本から変えるものであります。国会の審議でも疑問点が続出し、内閣法制局長官経験者や研究者、法曹界をはじめ各界各層から「違憲」な立法と指摘され、国民の8割が説明不足であるとし、6割が第189回通常国会での成立に反対してきました。内容を知れば知るほど、安全保障関連法への批判が強まっているのが現実であります。
よって、政府におかれては、集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法を速やかに廃止されるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
防衛大臣
安全保障法制担当大臣