意見書第18号 農林水産業の輸出促進に向けた施策の拡充を求める意見書について
議決日:平成27年7月3日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成27年7月3日提出
熊本市議会議員 澤田昌作
同 江藤正行
同 坂田誠二
同 津田征士郎
同 原口亮志
同 本一臣
同 藤永 弘
同 井本正広
同 田尻清輝
熊本市議会議長 満永寿博 様
意 見 書 (案)
農林水産業の輸出促進・拡大に向け、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
少子高齢化社会の到来により、農林水産物の国内マーケットは縮小する見込みである一方、海外には、世界的な日本食ブームの広がりやアジア諸国等における経済発展に伴う富裕層の増加、人口増加といった今後伸びていくと考えられる有望なマーケットが存在します。
農林水産物・食品の輸出促進は、新たな販路拡大や所得の向上、国内価格下落に対するリスクの軽減、国内ブランド価値の向上や経営に対する意識改革などが図られ、国民全体にとっては、生産量増加による食料自給率の向上、輸出入バランスの改善、日本食文化の海外への普及など、幅広いメリットが考えられます。
政府は、昨年6月に閣議決定された「日本再興戦略」において、2020年における輸出額の目標を1兆円と定めています。近年の輸出は、円高や原発事故の影響などにより落ち込みが生じていましたが、14年の輸出額は、過去最高の6,117億円となりました。
よって、政府におかれては、官民一体となった一層の促進策によって、国産農林水産物の輸出拡大につなげていくため、下記事項を実現されるよう強く要望いたします。
記
1 原発事故に伴う輸入規制を行っている国々に対し、国境措置を科学的根拠に基づく判断とするよう多国間協議の場で提議・要請するなど、撤廃に向けた働き掛けを行うこと。
2 国や日本貿易振興機構(JETRO)等が一体となって支援し、ブランドの確立や産地間の連携を図るとともに、諸外国の輸入規制情報の提供や関連する相談窓口の設置、諸外国から要求される証明書の国による一元的な発行など、国内輸出事業者への支援策を行うこと。
3 輸出先となる国や事業者から求められるHACCP、ハラール、GLOBALG.A.P.等の認証取得を促進するとともに、国際的な取引にも通用するHACCPをベースとした食品安全管理に関する規格・認証の仕組みや、GAPに関する規格・認証の仕組みの構築を推進すること。
4 国内・海外商談会の開催や輸出に必要な情報の提供、輸出相談窓口体制の充実、トップセールスによる支援など、日本食文化・産業の一体的な海外展開を一層推進すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣
経済産業大臣