意見書第7号 「核兵器のない世界に向けた法的枠組み」構築への取り組みを求める意見書について
議決日:平成27年3月5日
議決結果:可決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成27年3月5日提出
熊本市議会議員 藤岡照代
同 藤永 弘
同 園川良二
同 井本正広
同 浜田大介
熊本市議会議長 三島良之 様
意 見 書 (案)
核兵器のない世界に向けた法的枠組みを構築するため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
本年は、第2次世界大戦の終戦から70年の節目を迎えます。
我が国は、大戦中、自国民やアジアの人々に多大な苦痛をもたらした事への反省に立って、日本国憲法に不戦の決意と「世界平和」という理想実現への努力を謳い、70年間、国連を中心とした平和の拡大に真摯に努力してきました。特に、我が国は唯一の被爆国として、核兵器廃絶への取り組みにおいて、積極的貢献を果たさなければなりません。
昨年4月、核兵器の非人道性を巡る議論の高まりの中で開催された「軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)広島外相会合」では、世界の政治指導者の被爆地訪問などを呼びかける「広島宣言」を世界に発信することができたところです。
よって、政府におかれては、一日も早い「核兵器のない世界に向けた法的枠組み」の構築に向けて、我が国が積極的貢献を果たすよう、下記事項について強く要望いたします。
記
1 核兵器保有国も参加する核不拡散条約(NPT)において、核兵器のない世界に向けた法 的枠組みの検討に着手することを合意できるよう、本年開催されるNPT再検討会議の議論 を積極的にリードすること。
2 原爆投下70年の本年、我が国で開催される広島での国連軍縮会議、長崎でのパグウォッ シュ会議世界大会から、核兵器のない世界に向けた法的枠組み実現への力強いメッセージ が世界に発信できるよう、政府関係者、専門家、科学者とともに市民社会の代表や世界の 青年の参加促進を図るなど、両会議を政府としても積極的に支援すること。
3 核兵器禁止条約をはじめとする法的枠組みの基本的理念となる核兵器の非人道性や人 間の安全保障並びに地球規模の安全保障について、唯一の被爆国として積極的に発信 し、核兵器のない世界に向けた法的枠組みに関する国際的な合意形成を促進すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
外務大臣