意見書第24号 消費税の税率引き上げ決定に反対する意見書について
議決日:平成26年10月6日
議決結果:否決
熊本市議会会議規則第13条第1項の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成26年10月6日提出
熊本市議会議員 田尻将博
同 家入安弘
同 上田芳裕
同 東すみよ
同 益田牧子
熊本市議会議長 三島良之 様
意 見 書 (案)
消費税の更なる税率引き上げの決定を行われないよう要望いたします。
(理 由)
本年4月、消費税率が8%へと増税されました。また、2015年10月からの税率10%に向け、政府は更なる増税判断を年内にも行うとしています。
しかし、もはや消費税率を引き上げる経済状況ではありません。「株価連動内閣」とも称される政府は、6月25日に発表した「成長戦略」において、法人税率の引き下げや年金資産のリスク運用を盛り込むなど、株価維持と景気回復を演出していますが、地域の実体経済は冷え込んだままであり、国民生活は疲弊しています。
内閣府が8月13日に発表した4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値では、年率換算6.8%減となりました。政府は「想定内」との見解ですが、消費者物価の上昇に伴う実質所得の減少により、GDPの6割を占める個人消費は想定を超えて落ち込んでいます。わずかな賃上げでは物価上昇に追いつかず、消費の減少を招いていることは明らかです。
また、日銀の質的・量的金融緩和による円安・金利低下が、想定どおりに輸出増・設備投資増をもたらしているとは到底考えられません。消費税増税とセットで実施されている公共事業についても、経済対策としての効果が想定どおりに出ていません。
景気回復の演出とそれによる消費税増税という「悪循環」を、即刻断つべきです。実体経済や国民の生活を直視すれば、景気回復と言える状況にない以上、増税判断は容認できません。
よって、政府におかれては、消費税の税率引き上げの決定を行われないよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
財務大臣
経済再生担当大臣