意見書第37号 農業委員会の設置義務と交付金の維持に関する意見書について
議決日:平成14年12月24日
議決結果:可決
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│ 発議第37号 │
│ 農業委員会の設置義務と交付金の維持に関する意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成14年12月24日提出 │
│ 熊本市議会議員 田 尻 清 輝 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 大 石 文 夫 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 荒 木 哲 美 │
│ 同 津 田 征士郎 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 田 中 誠 一 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 熊本市議会議長 宮 原 政 一 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 農業委員会の設置義務を堅持されるとともに農業委員会交付金を現行どおり維│
│ 持されるよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 現在、本市農業委員会活動においては、農業者から地域の世話役として信頼さ│
│ れるべく、新たな農業委員会づくりと農業構造改革に向けて全力で取り組んでい│
│ るところであります。ところが、去る10月30日に政府の地方分権改革推進会│
│ 議が発表した「国庫補助や負担金の削減に向けた事務事業見直し」の最終報告の│
│ 中に「農業委員会の設置義務の撤廃」が盛り込まれ、本市農地行政はもとより農│
│ 村現場においては多大な不安と混乱を招いております。 │
│ 農業委員会は農村の振興策を初め様々なところでわが国農業を支えており、特│
│ に農業基本法に代わり平成11年に新たに施行された「食料・農業・農村基本│
│ 法」は、食料の安定供給の確保のみならず農業の有する国土保全機能や環境保全│
│ 能力等の公益的機能を果たすものとして今後のわが国農業の理念を謳っておりま│
│ すが、これを推進する一翼としてもその役割は極めて重要であります。 │
│ よって、政府におかれては、下記の理由に鑑み農業委員会の設置義務を堅持さ│
│ れるとともに交付金を維持されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 農業委員会の設置義務撤廃により、現在農業委員会が果たしている国の食料│
│ 安定供給の基盤である優良農地の確保や農業の担い手への農地の利用集積の促│
│ 進という国の農業政策の根幹を大きく崩すことになること。 │
│ 2 農業委員会は、農地という個人の財産権処分に係る権利移動の規制と農業者│
│ の代表機関による独立の行政委員会として必置されていることから、設置義務│
│ の撤廃は地域における農業行政は混乱し農政に対する農業者の不信感を増長さ│
│ せることが予測されること。 │
│ 3 現在国で検討されている「構造改革特区」についても農業委員会の果たすべ│
│ き役割は極めて重要であり、撤廃により「構造改革特区」の推進を阻害する要│
│ 因になること。 │
│ 4 農業委員会が国の農政を推進する独立の行政委員会として存在するのは、市│
│ の財政に左右されることなく農地法等の法令事務が適正に遂行されるためであ│
│ り、農業委員会に対する交付金は不可欠であること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 農林水産大臣┘ │
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