意見書第5号 メタンハイドレートの実用化を求める意見書について
議決日:平成25年3月26日
議決結果:可決
地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成25年3月26日提出
熊本市議会議員 齊藤 聰
同 江藤正行
同 牛嶋 弘
同 坂田誠二
同 澤田昌作
同 家入安弘
同 上田芳裕
同 鈴木 弘
同 藤岡照代
熊本市議会議長 津田征士郎 様
意 見 書 (案)
メタンハイドレートの本格的な実用化のため、所要の施策を講じられるよう要望いたします。
(理 由)
2011年3月に発生した東京電力福島第一原発事故により、現在、日本では原子力に依存しない新しい国づくりへの取り組みが求められています。そのためには、新たなエネルギー資源の開発や再生可能エネルギーの利用拡大などで、分散型エネルギー社会を構築することが望まれます。
そうした中、国内の天然ガス消費量の100年分にも相当するメタンハイドレートが存在するとの試算もあり、新たなエネルギー資源として注目されています。日本では地層中でメタンガスと水に分解し、回収する「減圧法」により世界で初めて連続生産に成功、今年2月には産出試験に向けた事前の掘削作業が東部南海トラフ海域で行われるなど、同開発技術で世界の先頭を走っています。
エネルギー多消費国でありながら、その多くを輸入に頼っている日本にとって、国内で資源を開発し、供給源を求めていくことは、将来のエネルギー安全保障を確立する上で避けられない国家の重要課題であり、原発依存を段階的に縮小していくためにも、メタンハイドレートは貴重な国内資源として一日も早い実用化が求められます。
よって、政府におかれては、メタンハイドレートの実用化を本格的に進める上で必要となる大幅な予算措置や、実用化を強力に推進されるよう、下記の事項について強く要望いたします。
記
1 現在の採掘事業以外に、可能性のある他の海域でも採掘が開始できるよう大胆な支援を行うこと。
2 採掘技術を中心とした人材の確保や産学連携、民間投資を促す国家的プロジェクトとして、事業の安定化を図ること。
3 単なる開発・研究にとどまることなく、将来の経済成長や商業化を見通したマネジメント体制を構築すること。
4 開発技術と商用化の方途をモデル化し、他国の資源開発にも貢献できるよう、技術とノウハウの輸出も検討課題として推進すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣
環境大臣