意見書第24号 陸上自衛隊定員の増員と防衛予算の増額を求める意見書について
議決日:平成24年9月18日
議決結果:可決
地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成24年9月18日提出
熊本市議会議員 江藤正行
同 税所史熙
同 牛嶋 弘
同 落水清弘
同 竹原孝昭
熊本市議会議長 津田征士郎 様
意 見 書 (案)
陸上自衛隊の定員の増員と防衛予算の増額を図られるよう要望いたします。
(理 由)
現在、我が国の近隣諸国においては、北朝鮮の新指導者体制が整備される中、本年4月の人工衛星と称するミサイル発射といった挑発行為、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発、配備、拡散などの動きがあります。また中国は、国防費を継続して増加し、核・ミサイル戦力や海空軍力を広範かつ急速に近代化し、我が国の周辺海域などで活動を拡大・活発化させています。またロシアも、我が国近海における艦艇・航空機の活動の活発化や装備の近代化を進めています。さらに本年8月、韓国大統領が竹島に、香港の民間団体が尖閣諸島に相次いで不法上陸するなど、我が国を取り巻く安全保障環境は、一層厳しさを増しています。
このような情勢の中、我が国の防衛政策として、平成22年に「平成23年度以降に係る防衛計画の大綱」が策定され、動的防衛力の構築、即ち自衛隊の活動を通じて防衛力の役割を果たしていくことを主眼とした防衛力整備の着実な実施が打ち出されました。その中で、特に我が国の南西地域の防衛態勢強化について、陸上自衛隊にあっては自衛隊配備の空白地域になっている島嶼部に対する攻撃への対応や情報収集、警戒監視体制を重点的に整備することとしています。
このような中、昨年3月の東日本大震災による巨大津波と原発事故への対応や、本年7月の九州北部豪雨災害における自衛隊の活躍は、被災地はもちろん多くの国民から激励、期待、深い感謝が寄せられるとともに、国際社会からも高い評価を受けています。
しかしながら、陸上自衛隊は、近年防衛予算の減少が続き、また自衛官定数が毎年度削減されるなど、大変厳しい状況に置かれています。このような陸上自衛隊の人員削減は、地域経済の発展はもとより、自衛隊と市民の連帯性・信頼性を低下させることともなり、豊かで安心できる市民生活を希求する本市としては、大きな危惧を抱かざるを得ません。また、尖閣諸島を含める九州南西方面での防衛対策として、陸・海・空の自衛隊部隊の編成を特に強化しなければならないときに、必要な人員の確保は喫緊の課題であります。
よって、政府におかれては、国の防衛はもとより大規模・特殊災害対応及び国際平和協力活動等、多種多様な任務が増加し続けている陸上自衛隊について、確実な定員の増員と防衛予算の増額を図られるよう強く要望いたします。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
防衛大臣