意見書第24号 「子ども・子育て新システム(保育部門)」に関する意見書
議決日:平成23年12月16日
議決結果:可決
地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。
平成23年12月16日提出
熊本市議会議員 齊藤聰
同 田尻善裕
同 江藤正行
同 坂田誠二
同 澤田昌作
同 下川 寛
同 大石浩文
同 鈴木 弘
同 藤岡照代
同 益田牧子
熊本市議会議長 津田征士郎 様
意 見 書 (案)
子ども・子育て新システムの導入に当たっては慎重を期すとともに、誰もが安心して利用できる保育制度を維持・拡充されるよう要望いたします。
(理 由)
政府は、平成23年7月29日の少子化社会対策会議において「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめ」を決定し、「平成23年度中に必要な法制上の措置を講じることとされている税制抜本改革とともに、早急に所要の法律案を国会に提出する」との方針を示しました。
新システムの導入は保育現場に市場原理が持ち込まれることになり、福祉としての保育制度が維持されないことや、保護者の負担増につながる制度見直しとなるなどの懸念があり、国の責任で福祉として行われてきた保育制度の根幹が大きく揺らぐ恐れがあります。また、新システム導入に必要な約1兆円の財源は明確になっておらず、現状では新システム導入は不透明な情勢となっています。このままでは、平成24年度からの保育施策がどのような方向性になるのか明確ではなく、保育現場での無用な混乱や不安に拍車がかかることとなります。
よって、政府におかれては、下記の事項について実現を図り、誰もが安心して利用できる保育制度を維持・拡充されるよう強く要望いたします。
記
1 子ども・子育て新システムは、児童福祉法第24条に基づき国の責任で行われてきた現行保育制度を後退させる恐れが強く、また、財源措置も何も明らかになっていない中では単に保育現場に混乱を招くだけであるため、「今年度中の法案提出」については慎重に取り扱うこと。
2 保育制度の見直しに当たっては、保護者、保育現場等の意見を十分尊重し、慎重に検討すること。
3 来年度予算編成に向けて「安心こども基金」の拡充等、保育の充実に向けた地方の創意工夫が生かされる予算編成を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成 年 月 日
議長名
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
少子化対策担当大臣