意見書第22号 ILO勧告を受け入れ、透明で民主的な公務員制度改革を求める意見書について
議決日:平成15年9月26日
議決結果:否決
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│ 発議第22号 │
│ ILO勧告を受け入れ、透明で民主的な公務員制度改革を求める意見書につ│
│ いて │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す│
│ る。 │
│ 平成15年9月26日提出 │
│ 熊本市議会議員 家 入 安 弘 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 村 上 博 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 落 水 清 弘 殿 │
│ │
│ │
│ 意 見 書 (案) │
│ 透明で民主的な、真に国民から期待され信頼される公務員制度を実現されるよ│
│ う強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 政府は、2001年12月にまとめた「公務員制度改革大綱」に基づき、国家│
│ 公務員法・地方公務員法などの改正法案の提出準備を進めてきました。 │
│ しかし、「大綱」は、関係団体等との十分な交渉・協議も行わないまま決定さ│
│ れたものであり、かつ国民から批判の強い天下りについて、人事院から各大臣へ│
│ 承認を移行する内容を含むなど、官僚によるお手盛りの改革案となっています。│
│ このような公務員制度改革について、昨年11月、国際労働機関(ILO)理│
│ 事会が採択した日本政府への勧告は極めて厳しいものでした。勧告は、日本政府│
│ の改革案が労働基本権を制約したものであり、国際労働基準に反していること、│
│ 「大綱」を見直し公務員制度をILO条約に適合したものとすべく「すべての関│
│ 係者と全面的で率直かつ有意義な協議」を直ちに実施するなどを明らかにしてい│
│ ます。 │
│ 一方、政府は、ILOの常任理事国であるにもかかわらず、勧告の意味をこと│
│ さら過小評価しようとし、「大綱」に基づく改正法案の閣議決定を強行する姿勢│
│ を見せてきました。これに対し、ILOは6月に再勧告を行いました。ILO勧│
│ 告を無視し、民主的で透明な手続きを経ないまま法案提出を強行しようとするこ│
│ とは大きな問題があります。 │
│ よって、政府におかれては、透明で民主的な、真に国民から期待され信頼され│
│ る公務員制度の実現に向けて、下記の諸点について、特段のご尽力をされるよう│
│ 強く希望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 ILO勧告を真摯に受け入れ「公務員制度改革大綱」を見直して、国際労働│
│ 基準に沿う方向での改革案をとりまとめること。 │
│ 2 改革を進めるに当たっては、関係当事者との公正、透明な交渉・協議を行う│
│ など、民主的で透明な手続きを尽くすこと。 │
│ 3 キャリア官僚制度を廃止するとともに、政・官・業ゆ着を助長させる「天下│
│ り」を全面的に禁止すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ │ │
│ 総務大臣 │ │
│ ├─宛(各通) │
│ 厚生労働大臣 │ │
│ 行政改革担当大臣┘ │
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