意見書第28号 奨学金制度の拡充を求める意見書について
議決日:平成14年9月20日
議決結果:可決
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│ 発議第28号 │
│ 奨学金制度の拡充を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出す │
│ る。 │
│ 平成14年9月20日提出 │
│ 熊本市議会議員 田 尻 清 輝 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 大 石 文 夫 │
│ 同 主 海 偉佐雄 │
│ 同 荒 木 哲 美 │
│ 同 鷲 山 法 雲 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 田 中 誠 一 │
│ 同 佐々木 俊 和 │
│ 同 中 松 健 児 │
│ 同 磯 道 文 徳 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 熊本市議会議長 宮 原 政 一 殿 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 教育充実のため、奨学金制度の拡充を図られるよう強く要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 長引く不況によるリストラや給与カットなどにより、所得の喪失や大幅減少な│
│ どを強いられている世帯が数多く発生しております。そのため、高校・大学の中│
│ 退や大学等への進学の断念を余儀なくされるケースがここ数年、高水準で推移し│
│ ております。 │
│ 日本育英会を中心とした我が国の公的奨学金制度は年々充実し、平成10年度│
│ の貸与人数約49.9万人から平成14年度には79.7万人まで拡大しており│
│ ます。 │
│ 平成11年4月にスタートした大学、短大、専修学校(専門学校)等を対象に│
│ した新しい有利子奨学金「きぼう21プラン」の貸与人数枠も年々拡大し、旧制│
│ 度だった平成10年度に比べ平成14年度は約4倍の39.2万人まで拡大し、│
│ また保護者の失業や死亡、事故などによる家計急変があった場合に貸し付ける│
│ 「緊急採用奨学金制度」(無利子)も年間約1万人の利用に備え、随時申し込み│
│ ができるようになりました。 │
│ しかしながら、政府の特殊法人等整理合理化計画(平成13年12月閣議決 │
│ 定)により、特殊法人日本育英会の廃止決定により、我が国の公的奨学金制度が│
│ 廃止または改悪されるのではないかという懸念もありますが、幸い、遠山文部科│
│ 学大臣は、これを明確に否定し、新しい組織の下でさらに公的奨学金制度を充実│
│ させると明言しております。 │
│ 政府においては、大学生総数の約2倍規模の奨学金提供がある英国や、国と民│
│ 間が多種多様な奨学金を手厚く提供している米国等に比較し、わが国は奨学金制│
│ 度が、まだまだ遅れていることを認識し、一層の充実を図るべきであります。ま│
│ た、物価高の日本で学ぶ留学生や就学生も急増しており、よき日本の理解者とな│
│ る彼らに対する公的支援の充実も図っていく必要があります。 │
│ よって、政府におかれては、教育の充実こそ最も優先すべき未来投資であるこ│
│ とを認識し、以下の施策の早期実現を図られるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 大学、短大、専門学校生等への奨学金制度を抜本拡充すること。 │
│ 2 高校、専門学校、大学等への進学時の入学資金について、これを奨学金の対│
│ 象とする制度を創設すること。 │
│ 3 海外留学希望者への奨学金の創設をすること。 │
│ 4 留学生・就学生の学習奨励費の拡充に努めること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣┐ │
│ ├─宛(各通) │
│ 文部科学大臣┘ │
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